盛岡タイムス Web News 2015年  7月 29日 (水)

       

■  自己実現 アロマで後押し 盛岡市のソルド 障害者の就労や交流に支援施設 セラピー生かし福祉サービス


     
   リーフの利用者ときららな街盛岡を創る会のメンバーが花植え作業で交流=8日、開運橋たもとの北上川河川敷  
   リーフの利用者ときららな街盛岡を創る会のメンバーが花植え作業で交流=8日、開運橋たもとの北上川河川敷
 

 盛岡市の株式会社ソルド(栃内恵子社長、盛岡市菜園1丁目)は、アロマセラピーを生かした障害者の福祉サービス事業に取り組んでいる。障がい者就労支援センター「セラピー・ジョブトレーニー」と、障害者の仲間づくりや地域との交流機会を提供する「地域活動支援センターleaf(リーフ)」の取り組みが、その柱だ。アロマのリラックス効果も取り入れながら、利用者の自己実現を後押ししていきたいという。

  セラピー・ジョブトレーニーが実施しているのは、障害者総合支援法に基づく就労移行支援事業。就労を希望する65歳未満の障害者を対象に、ビジネスマナーやパソコン操作など就労に必要なスキルを身に付けるプログラムを提供している。

  植物から抽出したエッセンシャルオイルを使ったハンドトリートメントや足浴など、アロマによる心地良い刺激を通して、利用者がリラックスできる環境を作っているのが特徴。アロマの香りを生かしたキャンドルやせっけん作りを作業訓練に取り入れているほか、アロマセラピストの養成コースがあり、受講しながら、出張アロマボランティアに挑戦している利用者もいる。

  事故の後遺症で車いすで生活する大久和幸さん(32)は、昨年9月から約2カ月間、この就労支援プログラムを利用。現在はソルドの就労支援員として勤務する。「精神や知的に障害のある人たちと一緒に、羊毛ボールやせっけん作りに取り組み、考え方が180度変わった。みんなが頑張る姿から自分も良い影響をもらった」と振り返る。

  同様の支援プログラムを経て、高校教員からソルドの職業指導員に転職した上野康隆さん(30)も「福祉の現場はその人のやりたいこと、やれることに寄り添い、主体性を大事にする。その感覚が自分にも合っている。利用者の力を信じて接していきたい」と意欲を燃やしていた。

  一方、リーフは、盛岡市と矢巾町から委託を受け、障害者の仲間づくりや地域参加を支援する福祉サービスを提供している。サークル活動の感覚で気兼ねなく利用できるよう夕方や土日に活動時間を設定。現在18人が利用登録している。

  就職が決まっても、職場や地域になじんで暮らしていくまでには、なお支援を要する障害者も少なくない。カラオケ、ショッピング、夕食作り、太極拳、アロマトリートメントなど、さまざまなプログラムを通し、日常的な悩みも相談できる環境を目指している。

  今月8日には、盛岡市の開運橋たもとの北上川河川敷で、利用者2人と市民グループ・きららな街盛岡を創る会のメンバーが交流。河川敷に降りる階段を清掃し、散策路脇にブルーサルビア20本を移植した。

  交流を企画した、活動支援員の佐々木朋子さん(39)は「利用者は福祉サービスを受ける立場であることが多い。地域に少しでも貢献することで、社会の役に立っているという自信を付けてもらいたい」と狙いを説明。施設外で活動する機会をさらに増やし、障害者に対する地域の理解も高めていきたいという。

  ソルド福祉事業部管理者兼サービス管理責任者の佐藤友さん(39)は「就職のための訓練と、心身ともにリラックスできる時間の両方が満たされなければ、就職後の定着を図るのは難しい。周囲の目を気にせず利用でき、人とつながったり、気軽に愚痴をこぼしたりできる場に育てたい」と話した。

  セラピー・ジョブトレーニーやリーフの利用は、障害者総合支援法に基づいた利用料がかかる。問い合わせはソルド、盛岡市菜園1の3の6、農林会館7階、電話601―9691へ。


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