盛岡タイムス Web News 2015年  8月 3日 (月)

       

■  〈幸遊記〉238 照井顕 田中三郎のうたごえ喫茶


 「定点観測に来ました」そう言って開運橋のジョニーに現れては、店のベランダから、写真を撮り続けている田中三郎さん(59)は、大学時代コーラスをやっていて、当時はデュークエイセスみたいな歌をやっていたと、随分前にカセットテープを聴かせてもらったことがあった。それが予想以上にうまかったので記憶に残った。ところが、先月(2015年7月)何と、その35年前の学生たちがジョニーで“うたごえ喫茶”を開催したのである。

  それは、岩手大学うたごえサークル・昭和55年卒、近辺かつ岩手近隣のなかま達+Oneによる同窓会というもの。その幹事が田中さんだった。アコーディオン、ベース、ギター、ピアノ担当の4人が、メンバーからリクエストされた曲を次から次へと演奏し、それを全員でリハなしの、ヨーイドン!で歌うのだった。しかもリクエストした人が順番にその曲を歌う前に、それこそ、それぞれの現在をしゃべってから、みんなで歌う楽しい会でした。

  話を聞けば昔とったキネヅカながら、まるで現在進行形のようにピッタリと合う不思議。「岩大学生歌」に始まり「花を送ろう」まで10数曲、2時間の音楽同窓会、しかも皆当時のニックネームで呼び合う親しさ。オイドンと呼ばれる田中さんは九州福岡に生まれ、小学時代に札幌へ、6歳上の兄も岩大だったので自分もわざと?北大落ちて予備校から岩大農学部へ入学、林学科を卒業。国土防災技術に入社。途中造園研究所に出てみたが、また前の会社に笑顔で出戻り。

  東京に7年いたうちの2年間、大宮から大船まで「京浜東北線」の46駅全てに下りて街を歩き撮りためた写真をペンタックスギャラリーに応募したら、なんと2011年3月11日の午前中に、「選ばれました」と電話があった。だが午後にはあの大震災。それでも何とか9月に発表することができたのだったと言う。現在は同社盛岡支店勤務となり、昨年は盛岡「ソルナ」で盛岡での写真を展示し好評だった。写真歴もすでに15年になる。振り返れば今年94歳で亡くなった彼の父・俊雄さんも写真好きな人で、昔、上からのぞく二眼レフカメラで撮ってた光景を思い出すという。
(カフェジャズ開運橋のジョニー店主)


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします