盛岡タイムス Web News 2015年  8月 18日 (火)

       

■  流れる夏、川面に映し 送り盆に盛岡舟っこ流し 炎上げる13艘


     
  先祖や東日本大震災の犠牲者の霊を乗せ、炎に包まれながら北上川を下る舟っこ  
  先祖や東日本大震災の犠牲者の霊を乗せ、炎に包まれながら北上川を下る舟っこ
 

 盛岡の夏の終わりを彩る市指定無形民俗文化財、盛岡舟っこ流し(同協賛会の主催)は16日、同市仙北1丁目の明治橋上流右岸で行われた。今年は町内会、自治会などから13艘の舟っこが参加。先祖や東日本大震災の犠牲者の霊を弔い、無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を祈った。

  午後4時、河川敷には、船首に竜の頭をかたどり、戒名を色とりどりの吹き流しやちょうちんで飾った舟っこがそろった。戦後70年。平和への願いも込め、厳かに合同法要が営まれたあと、男たちが、順番に舟っこを担いで川の中央に進み、火を放った。

  花火や爆竹の音を激しく響かせ、水面を真っ赤に染めて下っていく舟っこ。大勢の市民や観光客が燃え盛る舟っこを見つめ、行く夏を惜しんだ。

  舟っこ流しは約280年前、盛岡藩4代藩主、南部行信公の7女、麻久子姫が川施餓鬼(かわせがき)の大法要を営んだのが始まりと言われる。1815(文化12)年には津志田遊郭の遊女たちの乗った舟が、氾濫した北上川で転覆。おぼれ死んだ霊を慰めるため舟に位牌(いはい)と供物を乗せて流すようになった。現在は祖先の霊を送り、無病息災を祈る送り盆行事となっている。

  各団体の人手不足を補うため、今年も盛岡市立高の生徒約50人が助っ人として活躍した。

  親子で舟っこを見送った同市仙北の宮伸幸さん(46)は「長年、続けられている行事だが、震災などもあり、その年ごとに違った思いが込められていると感じた」。娘の仙北小5年の怜奈さんと同小3年の紀奈さんも「迫力があった」「きれいだった」と地域の伝統を心に刻んだ様子だった。

 


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