盛岡タイムス Web News 2016年  6月 7日 (火)

       

■  〈おらがまちかど〉99 紫波町 高水寺地内 先代の色に独自色重ね 名曲・古書・これくしょん 新店長に葛岡恒久さん (山下浩平) 


     
  葛岡さん厳選の古書も並ぶ喫茶店「これくしょん」  
 
葛岡さん厳選の古書も並ぶ喫茶店「これくしょん」
 

 紫波町高水寺にある喫茶店「名曲・古書・これくしょん」。昨年亡くなったマスターの跡を引き継ぎ、現在は同町上平沢の葛岡恒久さん(67)が経営している。以前と変わらない音楽が流れる空間に、古書の持つ趣を加え、昔懐かしい雰囲気で安らぎの場を生み出している。

  この喫茶店は以前まで小畑倉治さんがマスターを務めていたが、昨年3月に死去。その後、以前から親交のあるカフェジャズ開運橋のジョニー(盛岡市)の照井顕さんと葛岡さんは後継者を探していたが見つからず、「それならば」という形で葛岡さんが新たにマスターに就いた。

  昨年12月に店が再開されてから、はや半年。定番のコーヒーのほか、ナポリタンや焼うどんなども提供している「あっという間だったが、常に新鮮な気持ちでいられた。やはり楽しむことが一番」と語る。

  2008年10月まで同町日詰の「本のくずおか」で店主を務めていた葛岡さん。現在の店内は、小畑さん時代の喫茶店の形を基本的に踏襲。その中で、古書棚を設けて店内に新たな魅力を加えた。

  店内に置いている古書は1千冊ほどだが、定期的に入れ替えを行っており、全て合わせれば数万冊ほど。郷土史に関する本のほか、現在はNHK朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」のモデル、大橋鎭子が創刊した雑誌「暮らしの手帖」も置いている。

  店を経営する上での大きなテーマに「昭和」を掲げている葛岡さん。7月には、古書を生かしたコミュニティーの場の創出も目指している。

  「昔と比べて、人と人とのつながり、交流というか、そういう意味での楽しさが薄れてきているように感じている。それを取り戻すには、時計の針を戻して、少し不便だった時代を感じることが良いのではないかと考えている。そういった空間、雰囲気を音楽と古書で生み出すことができれば」と話していた。

  店は同町高水寺土手195の14。電話019―681―2361。
   (山下浩平)


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