盛岡タイムス Web News 2016年  6月 8日 (水)

       

■  盛岡バスセンター 解体前に保存へ論議 文化地層研 考える会を設置


     
  バスセンターへの思いや今後についてさまざまな意見が出された緊急集会  
  バスセンターへの思いや今後についてさまざまな意見が出された緊急集会
 

 バスターミナル機能を廃止し、2016年度内にも建物の解体が予定されている盛岡バスセンターの活用について考える緊急集会が6日、盛岡市内で開かれた。歴史を活かした街づくりを考える市民団体「文化地層研究会」(高橋智代表)の宵やみサロンとしての開催で、会員、市民ら約40人が参加。盛岡の歴史的景観の一つである現在の建物を活用した再整備を図っていくため意見交換した。市民有志で盛岡バスセンターを考える会を設置し、協議を継続していくことも確認された。

  集会では、同研究会顧問で盛岡設計同人代表の渡辺敏男さんが盛岡バスセンターの歴史的価値と保存活用について説明。1966年に増築された3階部分の減築と繊維シートなどによる柱の補強を実施することで既存建物の継続使用の可能性を示した。渡辺さんは「岩手にとって戦後30年は本当に変わっていった時期で、この建物はそれをずっと見てきた。新築ではできない物語を語り継ぐことができる」と訴えた。

  建設事業総合支援コンサルなどを行う悳PCMの細川智悳代表も盛岡バスセンター機能維持に関する新しい事業形態を提案。盛岡バスセンターの機能維持は、今後の中心市街地の活性化の上でも重要であることから、既存建物の価値を生かしつつ民間主導による行政と連携した施設整備の必要性を訴えた。

  参加した市民からは「バスセンターは私にとって大事な場所。いろいろなことを考えなければ、ただただ残してほしい場所」「盛岡らしい場所がどんどん失われている。建物だけでなく、盛岡らしい街を残していく意味でバスセンターを考えていくことがすごく大切」との意見が出された。

  「最初は取り壊して更地にした方がいいと思ったが、減築して改修した方がいいという話を聞き、分からなくなった。もう少しバスセンターについて考えたい」「バスセンターを通じた一人ひとりの思い出や暮らしの大切さを私たちはもっといろいろなところに持っているはずで、その議論が盛り上がれば今後の方向に厚みが出るのでは」「ただ残したいと言うだけでなく、機能性や人の集まる商業地、街の人たちに求められていく魅力がある場所としてどう残していくかを議論していかなければ」と時間を掛けた議論を求める意見もあった。

  八幡町の大石仁雄さん(52)は「バスセンターは自分にとってみれば生まれてからずっと身近にあった存在。思い出の場所に加え、どこの駅前も同じ顔という街が増える中で、盛岡らしさを残す拠点であり、人の集まる交通の要所がバスセンター。そういった意味で、機能もそうだし、残すのであれば昔懐かしいホッとする空間をぜひ残してほしい。現実問題として、どういう形で残すのか、行政などにどう働き掛けるかをこれから考えなければ」と話した。

  盛岡バスセンターを考える会は13日午後6時30分から、プラザおでって3階大会議室で開催予定。


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