盛岡タイムス Web News 2016年  7月 4日 (月)

       

■  雑穀ご飯使って甘酒 夏を健康で爽やかに 雫石町の伊藤信子さん 教室で作り方の極意


     
  伊藤信子さん(左)の指導で雑穀甘酒の作り方のこつを学ぶ参加者  
  伊藤信子さん(左)の指導で雑穀甘酒の作り方のこつを学ぶ参加者
 

 「飲む点滴」と言われ、栄養価や美容効果が注目を集める「甘酒」。雑穀ご飯と天然麹(こうじ)を使った「甘酒」作りの極意を学ぶ料理教室が6月30日、雫石町長山の「岩手いのちのアトリエつばさ」で開かれた。甘酒は冬の飲み物のイメージが強いが、夏の季語。江戸時代には「甘酒売り」が市中を歩き、暑さを乗り切る飲み物として親しまれたという。この日は盛岡市などから女性4人が参加。炊飯器を使った甘酒作りのポイントを学び、そのおいしさとパワーを実感した。

  アトリエを主宰する伊藤信子さん(41)は、体験レッスンを通して雑穀が主役のベジタリアン料理やライフスタイルを提案。「甘酒」は体に優しい甘味料として活用している。教えているのは雑穀料理家の大谷ゆみこ(つぶつぶグランマゆみこ)さんが考案した「つぶつぶ雑穀甘酒」。100%天然植物素材の発酵甘味料で繊維やミネラルが豊富だ。この甘酒を使い、アイスクリームやクッキーなど、砂糖や乳製品、卵を含まなくともおいしい数々のスイーツができる。

  伊藤さんによると、甘酒は乳酸菌の宝庫で腸内の善玉菌を応援。雑穀甘酒を上手に利用することで善玉菌が増え、動物性の脂肪やたんぱく質を好物とする悪玉菌を抑える効果が期待できる。さらに、食物繊維が豊富な雑穀で作られている甘酒は、腸内で複雑な過程を経て適正な量が適正なスピードで吸収されるため、太る心配をせずに楽しめる。

  一方、砂糖など精製された糖分は、ブドウ糖を燃焼させてエネルギーに変えるビタミンB類がほとんど含まれていない。脂肪として体に蓄積されやすく、過度に摂取すると、急速に血液中の糖濃度が上がって神経を乱し、体のバランスを崩す原因にもなるという。

  「甘酒を暮らしの中に取り入れることで簡単に、おいしく、健康な体にも近づける。甘いものを食べることに対して罪悪感やストレスを感じる必要もなくなる」と伊藤さん。「この効果をぜひ体験してほしい」と話した。

     
   「甘酒アイス」3種。左からナッツ、抹茶、ごまバナナ  
   「甘酒アイス」3種。左からナッツ、抹茶、ごまバナナ
 


  雑穀甘酒の基本の割合は、五穀ご飯300c(冷めたもの)に対し、熱湯300t、乾燥麹100c。伊藤さんは炊飯器を保温の状態にし、ふたを半開きにして作る方法を教えている。

  雑穀を混ぜて炊いたご飯に、熱湯、乾燥麹、自然塩を加え、55〜60度で20〜24時間保温。麹菌は80度を超えると死滅するため、ちょうどいい甘さになったところで鍋に移して加熱し仕上げる。冷凍保存すれば常時、甘味料として利用できる。上手に仕上げるためには温度や水加減などいくつかポイントがあり、一度プロからこつを教わるのがお薦めだ。

  この日、参加者が試食した「甘酒アイス」は甘酒に豆腐、ごまペースト、天然塩を加え、フードプロセッサーに入れてペースト状にして凍らせたもの。コクがあり深い満足感が得られる甘さ。フルーツやナッツを加えたアレンジも自由にできる。抹茶、ナッツ、ごまにバナナを混ぜた3種類のアイスを味わった。

  釜石市の保坂広子さん(35)は「良薬は口に苦しというけれど、これは違う。雑穀の未知の力を実感した。外国産のさまざまな栄養食品が注目されているが、昔ながらの日本の食材が日本人には合っているような気がする」。

  平泉町の佐川晴美さん(52)は「スポーツ飲料としての甘酒の有効性にも注目していた。岩手は雑穀の産地でもあり、活用の幅を広げていけるといい」と食への意識を高めた様子だった。

  伊藤さんはアトリエで随時、つぶつぶ雑穀料理の体験レッスンを開催。詳しくは岩手いのちのアトリエつばさのホームページ http://www.tubutubu-iwate.com/へ。


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