盛岡タイムス Web News 2016年  7月 18日 (月)

       

■  岩手銀行赤レンガ館 創建当時へ装い新た 国重文の展示オープン 建築史と金融史伝え


     
  オープニングセレモニーで行われたテープカット  
 
オープニングセレモニーで行われたテープカット
 

 盛岡の新たなランドマークとなる「岩手銀行赤レンガ館」(盛岡市中ノ橋通1)が17日、オープンした。国の重要文化財に指定されている岩手銀行(田口幸雄頭取)旧本店本館の復元工事を3月末に終え、約3年ぶりに開館。オープニングセレモニーが同館多目的ホールで開かれ、田口頭取や谷藤裕明市長、熊本達哉文化庁文化財部参事官らがテープカットを行った。赤レンガ造りのレトロな建物は、市民や観光客が集うにぎわいの創出拠点に生まれ変わった。

  館内は「盛岡銀行」と「岩手銀行」の2ゾーンに分かれる。有料の盛岡銀行ゾーンは建築当時の会議室や重役室を復元し、解体時に発見された資料や銀行当時の資料を展示している。無料の岩手銀行ゾーンは地域の産業、文化に貢献する場所として多目的ホールやイベントスペース、ライブラリーなどを設置している。

     
  新たなランドマークとして生まれ変わった「岩手銀行赤レンガ館」  
  新たなランドマークとして生まれ変わった「岩手銀行赤レンガ館」
 


  セレモニーで田口頭取は「私の最初の配属先だった非常に思い出深い建物。修復により建物の魅力がさらに増した。銀行業務と合わせて、地域の皆さまに役立つ施設にしたい」とあいさつした。

  熊本文化庁文化財部参事官は「古代から近代の多様な建築文化が見える建物。文化財は先人の贈り物であり、私たちはそれを次世代につなげる義務がある。ここに市民らが集い、誇りとしてくれることを願う」と祝辞を述べた。

  谷藤市長は「この建物が多くの市民に親しまれ、地域交流や産業振興に寄与することを期待している。たくさんの人に愛される場所となってほしい」と祝いの言葉を述べた。

  テープカット終了後、一般の来場客を迎え入れた。

  仙台市の遊佐多美子さん(50)は「レトロ感と東京駅を感じさせる造りに感動した。イベントなどで利用していきたい」と話した。

     
  建築当時と同じ吹き抜けに改築した1階エントランス  
  建築当時と同じ吹き抜けに改築した1階エントランス
 


  同館は2階建て化粧レンガ仕上げで、屋根は主に天然スレート葺(ぶ)き。建物面積は698平方b。東京駅の設計で知られる辰野金吾が設計し、1911年に盛岡銀行本店行舎として落成した。36年に岩手殖産銀行(現・岩手銀行)が所有し、83年の本社移転後は中ノ橋支店として存続していた。保存修理工事は、文化財保存計画協会が中心となって推進。現状維持を基本として構造は変えず、既存材料を極力残しながら破損箇所を繕った。

  1階エントランス部分は、建築当時と同じ吹き抜けに改築。東京駅丸の内駅舎の南北ドームを彷彿(ほうふつ)させる仕上がりになっている。

  開館は午前10時〜午後5時。毎週火曜と年末年始は休館。有料ゾーンの料金は16歳以上300円、小中学生100円。施設概要は同館ホームページ(http://www.iwagin-akarengakan.jp)まで。



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