盛岡タイムス Web News 2016年  7月 22日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉310 草野悟 かわいい弟子が山根商店取材


     
   
     

 宮古の田老地区で水産加工場を震災後に再開した山根商店の代表山根智恵子さん、すごく活躍しています。その山根さんを取材しているのは、東京で若くして独立し、会社を経営している私の元後輩たちです。インターネットを使い、海外に日本の商品をこと細かく紹介するネット雑誌を作っています。井上君と福留君です。

  山根さんの商品は、「塩へのこだわり」です。「いい塩梅に仕上げるのが一番難しい」と、日夜新商品の開発に取り組んでいます。この日は、偶然というか、お昼頃を狙ったというか、正午に工場を訪ね、山根商店自慢の加工品を豪華に並べていただいて昼食です。私は案内しただけなので、せっせと食べ続けましたが、後輩二人は一生懸命話を聞き、撮影をしながら取材活動です。

  イカの塩辛は、何とも言えない鮮やかな塩加減です。何といっても「鮭の縄文漬け」は、まさに山根さんの真骨頂が表れている見事な商品です。荒巻きとも違い、冷燻とも違い、塩加減だけ、何も入れず無添加で最高の味を引き出しています。軽くあぶったサケは、身がほろっと崩れ、口に運ぶと浄土ケ浜や宮古沖の海面から銀輪を天高く光らせて飛び跳ねるサケの姿が見えてくるような、「こ、これが三陸のサケだぁ」と叫んでしまいたくなります。そこはぐっとこらえて、真っ白の炊き立てのご飯とともに口を動かします。食べる前にヨダレは出てくるものですが、食べている最中にも口の中にヨダレがあふれるものですから、その解消のためにはお変わりをせずにはいられません。

  そんなことで、図々しくもご飯は3杯も食べてしまいました。なんとも恐ろしい「縄文漬け」なのです。で、本題の弟子たちはと言いますと、食べながら味見をして、山根さんのお話を聞きながら、一つ一つ丁寧に感想を言いながらいただいていました。さすがに取材する側のTPOを心得ています。先輩の教えがいいからでしょうか。

  山根さんの商品は、世界中の有名シェフたちも太鼓判を押し、数々の国際賞などを受賞しています。地道ながらも宮古の復興のため、頑張り続ける山根さんに拍手です。
   (岩手県総括コーディネーター)


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