盛岡タイムス Web News 2016年  7月 24日 (日)

       

■ 〈体感思観〉 編集局 大崎真士 参院選投票棄権46万人


 46万1081。10日に行われた参院選岩手選挙区で投票を棄権した有権者の数だ。全有権者109万2042人の42・22%に当たる。選挙を取材する立場から、棄権が多いのは正直がっかりする。

  もちろん投票総数63万9611人の方が上回っている。半面、野党統一候補で初当選した木戸口英司氏、政府与党自民党の田中真一氏、幸福実現党の石川幹子氏の誰にも投票しなかった有権者が、盛岡広域8市町の有権者総数をしのいだ。

  今回は、立候補者数が3年前の前回より半減した一方、野党共闘で統一候補が立った。全国の1人区で事実上同じ与野党一騎打ちの構図というエポックがあり、選挙年齢の引き下げがあった。それでも投票率は前回参院選をやや上回る程度だった。

  毎度ながら趣味を通じた同世代の仲間に選挙が大事だと説いても「どうせ自分の1票では何も変わらない」とか、「投票したい人が候補の中にいない」とか、とりつくしまもない。

  自公政権が下野した2009年8月の衆院解散総選挙は、県内の投票率が70%を超えた。民主党分裂後の12、14年はいずれも下回った。有権者の関心や期待感が大きければ、棄権する有権者が減ると推測できる。

  民主党分裂に伴う県政界の四分五裂が続く中、政党支持者の支持離れと同時に、支持政党を持たない無党派層の選挙離れが加速している。全国でも4割かそれ以上いるとされる無党派の心をとらえる魅力的な政策や候補者が与野党ともに、現在不足しているといえる。

  どうしたら投票率が上がるか。いつも取材や記事について悩みながら、誰が立候補するか、どの陣営が優勢かを追い掛けているうちに選挙戦が終わる。投票率に、ため息をつく。その繰り返し。

  反省はするものの、打開するための明確な処方箋が手元にない。時代に合った政治や選挙が求められている。政治家だけでなく、報道の伝える工夫や発信方法も問われていると自覚はしている、つもりではあるけれど…。


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