盛岡タイムス Web News 2016年  7月 30日 (土)

       

■ 県山岳協会 東京五輪の合宿誘致 クライミングを盛岡市に 国体の成果活用し 谷藤市長「前向きに検討」  



     
  谷藤市長に要望書を提出した高橋会長、吉田副会長(左から)  
  谷藤市長に要望書を提出した高橋会長、吉田副会長(左から)
 

 県山岳協会(高橋時夫会長)は29日、盛岡市役所を訪れ、2020年に開かれる東京五輪のスポーツクライミング事前合宿地を同市へ誘致するよう要望した。リオ五輪開幕前の8月4日に開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会で東京の競技種目として追加が有力視されている。本県開催の国体に向けて10年前からの選手育成と一般への普及の蓄積に加え、全国トップレベルの施設がある。谷藤裕明市長も「前向きに検討させてもらう」と応じた。

  高橋会長や吉田春彦副会長、畠山晃選手強化部長によると、競技施設は同市みたけの県営運動公園内の施設が国体用に改修されるなどして充実していることを同市へ誘致する理由の一番に挙げる。日本オリンピック委員会(JOC)の関係者も視察しているという。

  リード競技の施設(壁)は全国一の規模を誇る。全国で同公園にしかない壁部だけでなく基部の上下可動式で、最長18bあり、厳しいルート設定ができる。五輪やワールドカップ開催にも対応可能な施設。同時にボルタリング競技の施設もそろっているのは全国でも同運動公園だけとなっている。

  ただ、希望郷いわて国体用に仮設されたボルタリング壁は終了後に撤去される見込み。協会では4年後の東京五輪でも十分使用に耐える構造となっており、活用を希望している。仮設の壁を抜きにしてもリード、ボルタリング両方そろった充実した施設であることに変わりない。

  また、選手育成に向けても、いわて国体開催に向けた若手の成長により、東京五輪での活躍が期待できる。

  女子ではアジアユースで優勝した伊藤ふたば選手(同市立松園中2年)がJOC指定の五輪有望選手(男女各2人)の一人に選ばれている。国体は中学3年から出場のため今年の地元開催で活躍できないが、東京五輪への期待が高まっている。

  男子も15年の和歌山国体で入賞した山内響選手(県立盛岡南高3年)、中島大智選手(同1年)がいる。

  一般の普及については、同運動公園内での認定講習会に大勢の参加があるなど、クライミングに対する市民の関心が高い。ジュニアや親子教室も人気だ。

  同市は、東京五輪出場国のホストタウンとして、姉妹都市提携しているビクトリア市のあるカナダを相手に申請しており、現在継続審査中だ。協会によると、カナダもクライミング競技が盛ん。

  谷藤市長は「東京五輪を狙える子どもたちが育っており、その支援も合わせて前向きに取り組みたい。助言をいただかないと前に進めないので、連携を取って対応させてもらいたい」と呼び掛けた。

  高橋会長は「施設面、選手層、市民の盛り上がりを勘案しながら競技の事前合宿誘致をお願いした。東日本大震災津波からの復興を世界に発信できる。競技普及と合わせて盛岡の素晴らしさを世界にアピールできれば」と期待を込めた。

  同協会は1日、五輪担当の県政策地域部政策推進室に同じ趣旨の要望を行う予定。


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