盛岡タイムス Web News 2016年  12月  6日 (火)

       

■  岩手開催を誘致の弾みに LCWSに内外の350人 ILC建設 5日間議論 北上山地周辺視察も予定


     
  盛岡市で開幕したLCWS2016の全体会議に集った国内外の研究者  
  盛岡市で開幕したLCWS2016の全体会議に集った国内外の研究者
 

 世界最先端の素粒子実験施設、国際リニアコライダー(ILC)の建設計画などを議論する国際会議「LCWS2016」が5日、盛岡市で開幕した。22の国と地域の研究機関や大学に所属する研究者約350人が参加。9日までの5日間、最新の研究成果を交換し、議論を深める。本県と宮城県にまたがる北上山地は、国内における最終的なILC設置候補地。計画実現に向け、機運の醸成につながることが期待されている。

  同国際会議は、ILC計画を推進する国際的な研究者組織リニアコライダー・コラボレーションの主催。欧州、北米、アジアの持ち回りで毎年1回開かれており、日本で開催されるのは東京で開催された2013年以来3年ぶり。

  同市盛岡駅西通の県民情報交流センター(アイーナ)で開かれた全体会議で、達増知事は「北上山地の安定した岩盤を、人類の未来のため国境を越えて世界中の研究者が活用することは大きな意義がある。岩手は自然との共生の文化も息づいており、研究には最適の地」とあいさつ。研究者やその家族の受け入れ態勢を含め、計画実現を全力でサポートする姿勢を示した。

  また、超党派リニアコライダー国際研究所建設推進議員連盟会長の河村建夫衆議院議員が基調講演。日本は科学をもとにした世界融和の中心的な役割を果たすべきで、その象徴の一つとなるのがILCと主張した。

  6日からの分科会では、粒子を加速させて衝突させる加速器や衝突反応を調べる測定器、高エネルギー物理学など、それぞれの専門分野に分かれて課題を議論。ILCそのものの技術は、ほぼ確立されており、いかに建設費用を抑制するかなど、コスト面での課題の解決が大きなテーマの一つになるという。

  会議の期間中は、国内外の加速器関連産業に関わる企業関係者と研究者との情報交換会、研究者と中高生の交流会、北上山地周辺の視察ツアーなども予定されている。

  現地実行委員長を務める岩手大理工学部の成田晋也教授は「ILC建設の最有力地の岩手に触れ、多くの人に知ってもらうきっかけになれば」と期待した。
 


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