盛岡タイムス Web News 2016年  12月  15日 (木)

       

■  サイレージ無償提供 飼料不足の台風被災地へ 3市町の農家に計180d輸送 家畜改良センターなども 東北農研センターが農家支援


     
  農研機構東北農業研究センターで行われた牧草の積み込み  
  農研機構東北農業研究センターで行われた牧草の積み込み
 

 盛岡市下厨川の農研機構東北農業研究センターで14日、台風10号の被災地へ無償提供する牧草の積み込みと発送作業が行われた。県の要請に応じての実施で、久慈市と岩泉町、葛巻町に対して行う。被災地では台風により飼料が流出するなど、越冬への備えが不足する懸念が生じている。同センターでは28日までに、ロール状に密封したラップサイレージで360個、計180dを送る。

  同日は岩泉町への発送分49個をトラック3台に積み込んだ。牧草は同センターの試験、研究用の農場30fで昨年刈り取り、密封したもの。被災地では飼料の流出に加え、ほ場などへの道が寸断されたことで飼料の確保ができない畜産農家もいるという。3市町に発送した牧草は、各自治体を通して必要としている農家へ配布される。

  県農林水産部によると、台風10号による家畜関係の被害では、牧草ロール等の流失が3305個、947万円の被害が6市町村で出ている(11月22日現在)。このため、被災地の畜産農家で家畜が冬を越すために必要な飼料を確保すべく、県では関係機関へ牧草の提供に関し要請するなど、対策を講じている。

  同センターでは被災した県内畜産業の迅速な復旧支援のため、県からの要請を受けて8日から提供を開始した。

  押部明徳技術支援センター長は「農家あってのわれわれであり、仲間を助ける思いで提供したい。餌不足になると病気に掛かりやすくなるほか、生育にも影響が出てくる。各農家でダメージは大きいと思うが、できるだけ早く立ち直ってほしい」と話した。

  県ではこの他、家畜改良センター、いわてコントラクター利用推進協議会へ要請し、岩泉町などへ牧草が提供されている。また、各農家での購入支援のための補助事業を行っている。


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