盛岡タイムス Web News 2016年  12月  16日 (金)

       

■  震災伝える一般公募出演者 岩手復興ドラマ「日本一ちいさな本屋」 盛岡市でクランクイン 村上弘明さん、松本哲也さんも


     
   ストーリーテラーの村上弘明さん(左)も参加してクランクインした岩手復興ドラマ「日本一ちいさな本屋」のロケで絵本を読み聞かせる太田いず帆さん(右)=盛岡市・上飯岡児童センター  
   ストーリーテラーの村上弘明さん(左)も参加してクランクインした岩手復興ドラマ「日本一ちいさな本屋」のロケで絵本を読み聞かせる太田いず帆さん(右)=盛岡市・上飯岡児童センター
 

 県が制作する岩手復興ドラマ「日本一ちいさな本屋」の撮影が15日、盛岡市でスタートした。東日本大震災復興動画制作プロジェクトとして原作、出演者、スタッフ、ロケ地などオール岩手で制作。盛岡市上飯岡の上飯岡児童センター(川村圭司館長)でクランクインし、一般公募で主演に選ばれた太田いず帆さん(29)=宮古市出身・東京都在住=、特別出演の俳優・村上弘明さんらが顔をそろえた。県内各地から集まったエキストラも撮影に臨み、岩手の人たちの思いをつなぐ作品が動き出した。

  太田さんは「ロケ初日に気持ちが引き締まる思い。岩手の皆さんと一緒に作品を作ることがうれしく、温かな気持ちになった。村上さんからもアドバイスをいただき、出演者の方から学ぶものは大きいと実感した」と、古里岩手でのクランクインを喜んだ。

  「日本一ちいさな本屋」は、一般公募で選ばれた小松則也さん(58)=大船渡市三陸町=の原作を基に、盛岡市の作家・高橋克彦さんが監修、同市の道又力さんが脚本。同市の下山和也さんが監督を務める。

  15日は、撮影中の安全を祈願して神事が行われたあと、津波の恐ろしさを伝える手作り絵本を太田さん演じる「則子」が読み聞かせるシーンなどが撮影された。エキストラの親子6組12人が加わり、「逃げなさい、もっと逃げなさい」と太田さんが語る絵本に見入った。雪が降る中、玄関を出入りするシーンなども繰り返し撮影された。 

  長女の美羽ちゃん(2)と参加したエキストラの高橋裕子さん(42)=雫石町西安庭=は「一つのシーンを撮るのにも時間をかけていて、プロの仕事はすごいと思った」と話し、「両親が沿岸出身で祖父母の家が宮古にあったので、震災のあとのショックは忘れられない。全国の方にドラマを見てもらうことで、関心を寄せてもらえれば」と願う。

  「則子」の後輩役で出演した盛岡市の百岡古宵(こよい)さん(15)は「小学4年生の時に東日本大震災が起き、自分も震災を受けた1人として震災を伝えていきたい」と話す。

  本ドラマのテーマソングを手がける盛岡市のシンガーソングライター・松本哲也さん(40)もエキストラとして出演。「同じ気持ち、思いを持った人たちから刺激をもらった」と気持ちを高めた。

  ストーリーテラーとして2作品に特別出演する村上さんは「岩手の独特のリズム、生まれ育ちのリズムに戻って、ゆっくりとやらせていだいた」と笑顔を見せ、「震災から6年目になるが、今もどんどん風化が進んでいる。それをどう食い止め、震災をどう伝えていくか、それが震災を体験したものたちの務め。ドラマや文学などで残しておくことは文化につながり、20年、30年、50年たっても残る可能性はある」と話していた。

  ロケには、出演者で大船渡市出身の横道毅さん(47)=東京都=も参加した。盛岡市での同作品のロケは17日も行われ、18日から20日は大船渡市にロケ地を移して撮影する。

  同作品と大船渡市で8日に撮影が始まった「冬のホタル」の2作品は17年3月上旬から県内6カ所で上映され、盛岡市では2017年3月10日に上映会が開かれる。上映会の他、テレビでの特別放送、県公式動画チャンネル(https://www.youtube.com/user/prefiwate)でも公開予定。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします