盛岡タイムス Web News 2017年  3月  2日 (木)

       

■  売り手市場に企業も先手 来春卒業予定者 採用活動が1日解禁 県立大、岩手大で合同説明会


     
  1日の採用解禁合わせて岩手大で開かれた合同会社説明会  
  1日の採用解禁合わせて岩手大で開かれた合同会社説明会
 

 2018年春卒業予定者向けの採用活動が1日に解禁し、県内各地で合同会社説明会が開かれている。経団連は昨年と同様に説明会開始を3月1日、面接などの選考開始を6月1日に規定。広報期間が3カ月間と短く「短期決戦」のため、学生の自己分析や企業研究の不足が懸念されている。そのため都市部では夏頃のインターンシップ(就業体験)の定着から、説明会を前倒しする企業が見られる。盛岡地域の企業も説明会の回数や質を高め、内定辞退や早期離職につながるミスマッチを防ぐ。

  16年大学卒の就職希望者の内定率は岩手大が95%、県立大は98%。リーマンショックや東日本大震災発生後を除き、ここ数年「売り手市場」が続いている。そのため学生が就職活動を楽観視する傾向にあり、3年生から始まる学内就職ガイダンスの参加数が年々減っている。一方、就職活動の一環としてインターシップの参加者は増えているという。

  岩手大学務部キャリア支援課の佐藤祐一課長は「好景気で人手不足とはいえども厳選採用の時代。就職の知識、スキルなしに内定は得られない」とガイダンス参加の必要性を強調。「採用スケジュール変動や企業の規定順守の有無などあらゆる環境に惑わされず、下地づくりに取り組むことが大切だ」と述べた。

  県立大学生支援室の橋一教室長は「首都圏でもこの傾向にあると聞く。バブル期とは異なり、大手企業は採用基準を満たさなければ欠員でも採用しない」と忠告し「将来を左右する大切な活動。準備を重ねて挑んでほしい」と呼び掛けた。

  両大学は1日から3日間、企業を集めた合同会社説明会を開催。岩手大は県内外330社(うち県内69社)を集め、1日には学生約400人が参加した。県立大には県内外163社(うち県内90社)が参加し、1日には学生約300人が各社の企業内容や選考方法、求める人材などの説明を受けた。

  小岩井農牧(東京都)は採用スケジュールが変更された一昨年、内定者の3分の2に辞退された。管理部の阿部広孝部長は「昨年は入社の動機づけや内定後のフォローを徹底し、辞退者はゼロだった。今年は説明会の回数を倍に増やしてさらに企業理解を促す」と気合いを入れていた。

  東北銀行(盛岡市)は今年、学生に個別対応できる説明会に切り替えた。吉田浩史人事部副調査役は「一昨年、昨年は手探り状態だった。当行に合う人材を確実に獲得していく」と話していた。

  三田商店(同市)は経団連の規定通りに選考を進める。三田裕治総務部長は「大手企業に流れるのは仕方のないこと。大学との連携を密にし、岩手で活躍したい人材を確実に獲得していく」と話していた。

  IGRいわて銀河鉄道(同市)も規定通り選考を進める。経営統括部の小綿奈津子副課長は「選考解禁から内定出しまで4カ月と長いため、見学会やメールなどで内定後のフォローを徹底する」。

  いわて生協(滝沢市)は昨年内定者の半数に辞退されたため、今年は3月から選考を始める。人材・組織開発部教育人事グループの畠山正昭さんは「学生との接点も増やすため、昨年10月から説明会を始めた。入社の動機づけに力を入れる」と気を引き締めていた。


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