盛岡タイムス Web News 2017年  3月  12日 (日)

       

■ 東日本大震災 誓い新た6年目の春 県内各地で追悼 盛岡市で祈りの灯火

     
  東日本大震災の犠牲者や被災者に思いを寄せ、灯籠に点火する親子=もりおか歴史文化館前広場  
  東日本大震災の犠牲者や被災者に思いを寄せ、灯籠に点火する親子=もりおか歴史文化館前広場
 


  2011年3月11日に発生した東日本大震災から丸6年が経過した。地震発生時刻の午後2時46分に合わせ11日、県内各地で震災の犠牲者を悼む祈りが捧げられた。県内では2月末現在で関連死を含め5134人が犠牲となり1122人がいまだ行方不明となっている。沿岸被災地では新しいまちづくりが進むが、復興は道半ば。家族や親しい仲間を亡くした深い悲しみは、簡単には癒えない。多くの県民が、あの日に立ち返り、復興と防災への誓いを新たにした。

 盛岡市中ノ橋通1丁目のプラザおでってでは、盛岡広域首長懇談会(会長・谷藤裕明盛岡市長)主催の東日本大震災6周年行事「復興への誓い」が開かれた。市民や広域8市町の職員、議員ら約290人が参列。国主催の追悼式が同時中継され、発災時刻に合わせて黙とうを捧げた。

  谷藤市長は「沿岸被災地の願いを受け止め、あの日を片時も忘れることなく、心を一つにしながら復興に貢献していく。震災の教訓や経験を心に刻み、未来に語り継いでいく」と誓った。

  式に参加した菊池勝子さん(82)は震災後に宮古市から、佐藤貞子さん(81)は釜石市から避難し、現在は盛岡市内で暮らす。「長いようで短いような6年。亡くなった人たちに成仏してもらいたい。私たちを見守ってほしい」と菊池さん。近所の多くの人が亡くなったという佐藤さんは「彼岸には地元に帰って墓参りをするつもり。とにかく残された日々を楽しく、一生懸命に生きたい」とせつない思いを胸に抱きながら、前を向いた。

  江南義塾盛岡高ボクシング部監督の鬼柳忠彦さん(47)は、震災前から大槌町の人たちと交流があるといい、生徒や娘と一緒に参列。「子どもたちにも震災の記憶はしっかり残していきたい。スポーツを通して勇気や励ましを沿岸の人たちに届けられれば」と気持ちを新たにした。

  一方、盛岡市内丸のもりおか歴史文化館前広場では、復興支援団体などが共催し「祈りの灯火2017〜あの日を忘れない」が開催された。県内外の市民が手作りした1万個の灯籠に明かりをともし、震災犠牲者や被災者に思いを寄せた。

  灯火の種火は、釜石製鉄所の高炉の火が燃え続けるJR釜石駅前の「ものづくりの灯」から採火。長距離ランナーでもある遠野市の僧侶江本英卓さん(34)が、沿岸被災地の思いを共有してほしいと、釜石市から約120`を走って運んだ。集まった多くの市民が思いを受け止め、犠牲者の冥福と一日も早い復興を祈った。

  同日は県と釜石市が主催する東日本大震災津波合同追悼式が同市で開催されたのをはじめ、各地で追悼式や被災地を思うイベントがあった。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします