盛岡タイムス Web News 2017年  3月  20日 (月)

       

■ 台風被災の中断から再開 岩泉町 村木茂さんが作陶 昨秋計画の展示 半年越しで 矢巾町のギャラリー豆 「まずは一安心」

     
  久々に再会したお客へ購入品を手渡す村木さん(左)  
 
久々に再会したお客へ購入品を手渡す村木さん(左)

 


  岩泉町門名目入の村木茂さん(63)の「温もりの陶展」は22日まで、ギャラリー豆(矢巾町又兵エ新田5の162の1)で開かれている。村木さんは昨年8月の台風10号で被災。自宅兼工房には土砂が流れ込み、一時は制作活動を中断せざるを得なかった。当初は昨年の10月ころに開催する予定だったが自宅の片付けに追われ、その後に制作を再開し、ようやく開催にこぎ着けた。災害後は初めての展示会。村木さんは「まずは一安心」と胸をなで下ろしている。

 村木さん宅は新小本街道沿いにあり、昨年の台風10号による発災時、小本川の増水により、上流から街道へ水や土砂が流れ込んだ。土砂は窯や陶器の原料を置いていた工房にも流れ込んだという。この他、岩泉町乙茂の「道の駅いわいずみ」に置いていた作品も土砂に流された。

  「窯や機械類は何とか無事だったが、原料などは捨てなければならないものもあった」と村木さん。発災から2カ月ほどは、既に申し込んでいたイベントへ出品する他は、自宅の片付けに時間を費やした。11月ころには生活は落ち着き、今回の展示販売会に向けた準備を進めてきた。

  年に数回、県央部で展示会を開いている。盛岡地域にもファンは多く、ギャラリー豆には村木さんとの再会を喜んだり、被災したことへの心配をするお客が多く来店していた。

  村木さんは「久しぶりに会う方がいたり、心配して来てくれる方がいたりと、本当にありがたい」と喜ぶ。

  作品づくりのこだわりは「使いやすさ」。重ねやすい皿の形や重さ、持ちやすいコップの取っ手の形など、常に主婦など使い手の目線に立ち、細部まで妥協せず作り上げる。

  「洗いにくい、重ねづらい、料理が映えないなど、使い勝手が悪ければ、長く使われず食器棚の隅に追いやられ、食卓に出てこなくなる」と話す。

  災害を乗り越え、再び制作へ意欲を燃やす村木さん。「龍泉洞も再開され、またたくさんの方が岩泉を訪れてくれると思う。私もまずは欲張らず、今まで通り作品を作り続けていきたい」と、安堵(あんど)の表情を見せた。

  展示会は午前11時から午後5時(最終日は同4時)まで。入場無料。購入費は別途。


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