盛岡タイムス Web News   2017年  7月  14日 (金)

       

■  地域の再生力引き出す リーダープログラム 閉校の小学校活用を論議 日本能率協会マネジメントセンター


     
  楽しく会話しながらアイデアを書き出すJMAM社員と住民ら  
  楽しく会話しながらアイデアを書き出すJMAM社員と住民ら
 

 人材育成事業大手の日本能率協会マネジメントセンター(長谷川隆社長、本社東京、JMAM)は4日夜、雫石町西安庭の御所公民館で、御所地区の住民と3月末で閉校した町立南畑小、大村小の活用方法について意見を交わした。JMAMは町と5月に地方創生推進協力に関する連携協定を締結。さっそく具体的な取り組みに着手した。雫石の地方創生につながる効果が期待される。

  JMAMは町との連携に関し、企業の社会的貢献(CSR)から企業の共有価値創造(CSV)に変化し始めた企業の役割を人材育成の分野で果たす。4日は6月から東京の本社で町の特色などを事前習得した同社中堅社員12人と、御所地区の住民や町職員ら約20人が小学校を活用した地域活性を議論。学校施設をそのまま使った「子ども留学」など画期的な意見もあり、企業と地域が互いに元気になる具体的な事例となり得る。

  今回の研修は、同社が10月から新たに企画する大手企業管理者対象の体感型リーダー育成研修「雫石リーダープログラム(CIL)」のテストケースとして開催。3日から5日までの3日間の研修で、深谷政光町長ら町職員と懇談し南畑小などを視察。資料だけでは分からない現地の雰囲気をつかんでいる。

  4日夜の議論は3チームに分かれて行われた。テーマは「地区の良い部分と困っていること」と「仮説のアイデアをもとにした新しいアイデアの創出」。社員が住民へヒアリングし、長く暮らさなければ分からない地域の特色と課題を引き出していった。

  住民からは「カフェなど飲食店が近くにない」と身近な課題も。社員の中には人口減少に苦しむ自治体出身者もおり共感を示し、全員総立ちで意見を交わす様子が見られた。

  JMAMの柏原里美さん(36)は茨城県行方市出身。「自分が暮らす住むまちをきちんと考えていて感じ入った。南畑小は周りにはスポーツ関連のグラウンドもある。現地を見て、事前に考えていたアイデアがより深まった」と手応えを感じた。

  また、神奈川県川崎市出身の田村素子さん(42)は「地域全体が学校と子どもたちを大切にしている。卒業制作などを残し、学校をそのまま使えないだろうか」などと話し、新たなアイデアのヒントを得た。

  同社は研修内容を精査して、8月4日に雫石町で発表会を行う。研修ラーニング事業本部の嶋元洋二本部長は「地元の生活感を知らなければ、主役の地域と手伝う企業の意識に隔たりが出る。今回のような、資料では分からない住民の生の声は貴重だ」と話していた。

  参加した雫石町南畑の村田彪我さん(21)は「スポーツの拠点などの話も出た。地域に拠点があれば地元も活気が出る」と期待感を膨らませた。


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