盛岡タイムス Web News   2017年  7月  23日 (日)

       

■ 滝沢市の柳沢小中 避難所生活を体験学習 直下型地震を想定 職員や住民と訓練、ゲームも

     
  避難所運営ゲームで、被災者への対応を学ぶ柳沢小中学校の児童生徒や保護者  
  避難所運営ゲームで、被災者への対応を学ぶ柳沢小中学校の児童生徒や保護者
 


  滝沢市の柳沢小中学校(鈴木亨校長、児童28人、生徒20人)で21、22の両日、学校体育館に避難所を開設し、泊まりがけで生活する体験学習が行われた。小学5年から中学3年までの児童生徒30人と保護者、教職員、自治会の関係者らが参加。避難所運営を学習するゲームや講演会もあり、互いの命を守る共助の大切さを学んだ。

  21日は、始めに児童生徒、保護者が10グループに分かれて避難所運営学習ゲーム(HUG)に挑戦。直下型地震で学校に避難所が開設された想定で、避難所運営を紙上訓練した。

  妊産婦、認知症の高齢者、乳幼児、盲導犬を連れた視覚障害者、外国人、ホームレスなど、避難者の情報が矢継ぎ早に伝えられ、プレーヤーは状況を瞬時に判断して居場所を割り振らなければならない。

  トイレが便であふれた、額から血を流した人が運び込まれた、ボランティアの申し出がある、人工透析が必要な人がいる、総理が視察に来るなど、避難所で起こるハプニングや苦情、要望なども示され、その都度、対応を考えて、避難者への連絡を紙に書いて張り出した。

  指導した県総合防災室の塚本清孝主任は「正解はない。考え、話し合うことが大事」とアドバイス。中学2年の山下直輝君は「ゲームは楽しかったが、観光客が団体で避難してきたり、食料を要求されたりして、対応は大変だった。もし、本当に避難所が開設されるようなことがあれば、手伝える人になりたい」、同2年の松村風香さんは「次々といろいろなことを要求されるので、頭の中がごちゃごちゃになった。避難所運営の大変さやつらさも学び、万が一の時はみんなで協力して頑張りたい」と話した。

  PTA会長の中嶋晴美さん(46)は「岩手山噴火の危険もある地域。毎年の訓練を積み重ねて備えていきたい」と気を引き締めた。

  21日夕方からは、体育館にマットや畳を運び入れて避難スペースを作ったり、避難者カードを作成したりと避難所での生活を実際に体験。食器を洗わずにすむようラップでくるむなど災害時の食事や炊き出しのノウハウを学びながら、夕食を味わった。

  同校は「いわての防災スクール」の指定を受け、実践的な防災教育を推進している。宿泊を伴う避難所生活体験は、初めて企画した。鈴木校長は「体験から学ぶことは大きい。災害があっても生き抜ける自助、共助の力を養い、日頃からの心の教育にも生かしていきたい」と語る。


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