盛岡タイムス Web News   2017年  7月  28日 (金)

       

■ 全国知事会議 「千年国家」へ岩手宣言 被災県初開催 復興へ「防災庁」の創設も


 

     
   27日の全国知事会議で開催県としてあいさつした達増知事(中央)。写真右は会長の山田京都府知事  
   27日の全国知事会議で開催県としてあいさつした達増知事(中央)。写真右は会長の山田京都府知事  

 全国知事会議は27日、盛岡市内のホテルで開幕した。東日本大震災津波の被災県として初開催。全国知事会長の山田啓二京都府知事はじめ47都道府県の知事と代理が出席。この中で震災からの復興への決意と国内で発生する災害への備えへの決意が盛り込まれた「岩手宣言」が採択された。28日まで自治に関わる多様な課題が議題とされ、提言や意見交換が行われる。27日は2020年の東京五輪パラリンピックの対応、山本幸三地方創生担当大臣との意見交換も行われた。

  岩手宣言では、国民が力を合わせて必ず復興(復幸)を成し遂げ、災害の教訓を次世代に継承し、そのためにあらゆる災害に負けない「千年国家の創造」が掲げられた。具体的には▽被災地に寄り添い、支え続ける▽災害を風化させず次世代へつなげる▽あらゆる災害に負けない千年国家を創り上げることを実現させる。災害への備えから復旧復興までを担う仮称・防災庁の創設も含め、国・地方が総力挙げて取り組むべきだと主張している。

  「被災地の復興を加速するためには、被災地における人的支援の継続や長期的な財源確保はもとより、防災予算の拡充や『地方創生回廊』の早期実現、人や産業を呼び込み、新たな雇用を創出することなどが必要」とも説いている。

  山田会長と埼玉県知事の上田清司震災復興協力本部長、三重県知事の鈴木英敬危機管理防災特別委員長を中心に取りまとめられた。開催県として達増知事が会場で朗読した。

  達増知事は「この宣言を岩手の地から発信できるのは沿岸被災地にも大きな励み。内容は全ての都道府県にとって重要。理念を実現するためにも本県として力強く復興を進める」と表明した。

  特に「職員の派遣については各都道府県も厳しい状況下で、多くの応援を頂き重ねて感謝する。復興を成し遂げるにはマンパワーの継続確保が必要で、県もあらゆる手段で人員確保に努めているが、復興には時間がかかるので引き続き支援を」と訴えた。

  27日は東京の小池百合子都知事、神奈川の黒岩祐治県知事、愛知の大村秀章県知事、新潟の米山隆一県知事、今年の国体開催県の愛媛の中村時広県知事、沖縄の翁長雄志県知事ら知事40人が出席。うち東北6県は山形を除き全員が出席した。大阪、鹿児島など7府県知事は欠席した。

  今回は「孤立社会から共生社会へ地方から日本を変える」をテーマに開催。議題は震災復興や地方税財源の確保・充実、社会保障、地方分権の他、原発やヒアリの調査・防除など多岐にわたった。都道府県それぞれに固有の事情があり、それを踏まえて各知事が積極的に発言、提言した。

  山田会長は冒頭あいさつで震災に限らず、近年相次ぐ豪雨災害など「日常化した災害への根本的な対策が必要」と主張。こうした中で「環境も状況も違う47都道府県の違いを乗り越え、互いの立場を尊重しながら、地方も国もそれぞれ思いやって限界を打ち破るため支え合うべきだ。そうでなければ、われわれに自治の担い手としての資格はない。思いを一つにして共生社会の確立、真の自治実現に向かって進み、地方から日本を変えよう」と呼び掛けた。


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