盛岡タイムス Web News   2017年  8月  19日 (土)

       

■ 〈体感思観〉 編集局 大崎真士 各知事のキャラの濃さ



 「暦の上では夏休みだが、政治の世界は休んでいる場合ではない」。7月31日の定例会見で達増知事が口にした通り、安倍首相は夏休みの予定を短縮した。北朝鮮のグアム沖への弾道ミサイル発射予告で、72回目の終戦記念日前後、国内に緊張が走った。

  上空を通過する可能性のある島根、愛媛、広島、高知4県知事は14日に安倍首相に情報提供や警戒強化を要請した。休みの返上を余儀なくされた。

  広島は被爆地であり、愛媛は今年の国体開催県。ところが知事のフルネームが出てこない。東北・北海道を除けば、全国ニュースに頻繁に登場する顔ぶれに限られる。

  7月末に本県で初開催された全国知事会議を取材した。東京・小池百合子さんや大阪・松井一郎さん、沖縄・翁長雄志さん、芸能界出身の千葉・森田健作さんら全47都道府県中、2日間の会議で代理を除く41人が出席した。

  東京五輪・パラリンピックの議題で、最年少43歳(私と同い年)の三重・鈴木英敬さんが来年のボッチャ世界大会開催によるパラの機運醸成をアピールすると、小説「坊ちゃん」の舞台である愛媛・中村時広さんが駄じゃれで強引に結び付け、高らかに地元を宣伝した。

  徳島・飯泉嘉門さんは阿波踊りを日本文化の代表と主張し、開会式への採用を提案。同じ四国の高知・尾崎正直さんが「言わないつもりだったが」と前置きしつつ、よさこいのPRで対抗した。

  有名どころだけでなく、各知事のキャラクターの濃さを垣間見た。いつも議会から追及される側の知事たちのやりとりは、形式的な会議や議会よりも丁々発止があって面白かった。各県固有の課題や文化があり、それぞれ積極的に発信する姿に感心した。知事の果たす役割は大きい。

  そんな中、達増知事はやや埋没気味だった気がする。ホスト県として遠慮もあったとは思う。県内での存在感や活動にとどまらず、来夏開催地の北海道では、濃い「岩手アピール」をお願いしたい。


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