盛岡タイムス Web News   2017年  8月  29日 (火)

       

■  環境省モデル事業で矢巾町 CO2を年間379d削減 経費820万円削減へ 公共施設間の電力最適化で


 矢巾町は環境省「公共施設等先進的CO2排出削減モデル事業補助金」の採択を受け、今秋から実施に乗り出す。同町が行うのは複数の公共施設で電力を共有、融通して使用電力の最適化を図り、再生可能エネルギーも活用しながらCO2の低排出区画を形成する取り組み。また、町内の盛岡・紫波地区環境施設組合清掃センターの売電電力について、専門業者を通して公共施設で使うなど、地域資源の有効活用も図る。同モデル事業の採択は全国で5例目、町村では初。町議会9月会議に提出する補正予算案に事業費を計上する。

  発電や蓄電設備がある複数の公共施設を自営線でつなぎ、一つのネットワーク(グリッド)として、その中で各施設への電力供給の最適化を図る広域的事業。グリッド1は同町南矢幅の町庁舎、町公民館、町民体育館、田園ホール、町保健福祉交流センター(さわやかハウス)の5施設。グリッド2は町立不動小、町共同調理場の2施設。

  各施設に太陽光やLED設備を追加することで施設自体のエネルギー消費量も削減する。各施設のLED化は秋から開始予定。

  事業導入により、グリッド内の電力最適化を図るエネルギーマネジメント費が年間430万円掛かる。一方、エネルギー使用料は電気やA重油使用料と電気基本料を合わせた約1250万円が削減されるため、維持経費は従来比で年間820万円が削減される見込み。また、事業を通したCO2排出削減量は年間378・6dになる。

  2020年度までの4カ年事業で総事業費は10億9千万円。国の補助は3分の2で7億1900万円、町負担は3億7100万円。

  清掃センターでは現在、年間735メガh時を東北電力へ売電している。今回の事業では、年間108メガh時を北上新電力(北上市)を通して町が買い取り、各グリッド内で使う。

  グリッド形成の他、町民総合体育館や田園ホールも含めた各施設でLED改修、ボイラー設備の更改を行う。庁舎には太陽光発電設備10`h、蓄電池25`hを導入し、不動小と共同調理場にも太陽光発電設備を設置する。

  同町の藤原道明企画財政課長は「公共施設の高寿命化にもつながる。CO2削減を図り、ランニングコストも下げ、町のエネルギービジョンの達成に寄与させたい」と話した。

  同事業は、公共施設に再生可能エネルギーを活用したシステムを導入し、省エネ改修を合わせて行うことで地域全体のCO2削減対策を実現する先進的モデルを確立することが目的。CO2削減対策の促進を行う事業に対し、必要な経費の一部を補助するもの。本県では昨年、北上市が採択を受けている。


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