盛岡タイムス Web News   2017年  12月  19日 (火)

       

■  前倒しで次期プラン着手 県、推進協の自殺対策 市町村計画義務化受け 地域特性など分析


 県は2019年度からの次期自殺対策アクションプランについて、今年度中から策定作業に入る。16年の改正自殺対策基本法施行に伴い、市町村にも18年度までに対策計画の策定が義務付けられた。これに伴い県は次期プランの骨子を18年6月までに示し、市町村計画の指針としてもらう考え。数値目標や市町村への支援強化などを想定した基本施策を早期に明らかにすることで、県と市町村の連携を視野に取り組まれる。

  内容は、18日に盛岡市内で開かれた県自殺対策推進協議会(会長・大塚耕太郎岩手医大医学部教授、49人)で承認された。次期プランについては18年度末に策定される。取り組みの充実強化を目的とする専門委員会として推進協内に「自殺対策計画推進・評価委員会」を新設する。

  国は改正法施行により計画立案や事業評価、改善などマネジメントサイクルを通じた自殺対策推進を求めている。これを踏まえて評価委が具体的に検討する。18日に推進協で設置要綱の一部改正と評会設置要領制定も承認された。

  評価委は、大塚会長はじめ盛岡いのちの電話、NPO法人いわて生活者サポートセンター、県保健所長会関係者の他、盛岡市保健所、矢巾町の精神保健福祉行政担当者で構成。

  具体的には▽本県自殺の特性や増減要因等の考察▽プランの策定・見直しに係る検討▽プランに基づく事業実施計画の検証・効果の評価―などを所掌する。必要に応じて委員外の職者の出席を求めたり、専門部会を設置したりできる。

  県は策定で踏まえる視点として、現行プラン(15〜18年度)に基づく取り組み状況の分析・評価、7月に国から公表された新たな自殺総合対策大綱などを踏まえた評価指標や重点施策等の設定を挙げている。

  現行プランの分析・評価については、県内で人口10万人当たりの自殺死亡率が低下傾向にあるものの、全国的には相対的に高い実態がある。このため本県の地域特性等から検証する必要がある。

  9月に確定値の公表された厚労省人口動態統計によると、本県の自殺死亡率は最新の16年で22・9、自殺者数289人だった。ピーク時03年の37・8、527人を大幅に下回っている。現行プラン目標値の18年までに23・7以下を既に達成する一方、都道府県別では秋田県に次いで2年連続死亡率ワースト2位に位置する。

  本県では、男性だと働き盛り世代、女性だと高齢者世代が自殺のハイリスク者とされ、それぞれに応じた対策の強化も検討される。国は今後、自治体単位の詳細が分かる「地域自殺実態プロファイル」の提供を予定しており、これを活用してハイリスク者や自殺に至る経路等の分析も行われる。

  国の総合対策大綱から県のプランに反映させる施策としては、新設・拡充される▽地域レベルの実践的な取り組みの支援強化▽社会全体のリスク低下▽子ども・若者、勤務問題による対策の一層の推進―が想定される。


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