盛岡タイムス Web News   2017年  12月  20日 (水)

       

■  活用検討へ調査本格化 旧郡制の使用で県内唯一の現存 飾り天井も現れる 旧紫波郡役所(1899年築の洋風建造物)


     
  郡役所庁舎の調査を進める県建築士会の関係者ら  
 
郡役所庁舎の調査を進める県建築士会の関係者ら
 

 紫波町日詰西裏にある町指定有形文化財・旧紫波郡役所の調査が本格化している。同役所を対象とした初めての調査で、隣接する旧町役場を含め、敷地全体の活用検討に向け実施。県建築士会が町から受託して進めている。2回目の現地調査が19日に行われ、同役所が建築された当時の木製天井に、照明器具が設置されていたとみられる、飾り天井の部分が見つかった。同会では現地調査や文献収集、地域の有識者らの聞き取りなどを総合的に評価し、2月末をめどに調査結果をまとめる。

  同日、見つかった飾り天井は、六角形に形作られ、対角線で約1bの大きさ。木枠で囲われ、中心部分へ行くにしたがってくぼみ、中心には照明器具を接続する機具のようなものが設置されている。

  同役所は旧町役場庁舎と同じ敷地内にあり、2015年に役場が紫波中央駅前に移転するまで、町職員の会議室や選挙時の期日前投票の会場として使用。その頃には、明治期に建設された当時の天井より数十a低いところに石膏ボードで天井が施されていた。現在進んでいる調査の中で、建設当時の天井の存在も分かり、飾り天井など、意匠的価値も明らかになりつつある。

     
   19日の調査で見つかった、照明器具の取り付け場所とみられる飾り天井  
   19日の調査で見つかった、照明器具の取り付け場所とみられる飾り天井
 


  現在、行われている調査では、建物の骨組みやデザインなどを調査。仮に同庁舎を移転して保存する場合に残すべき部分も合わせて調べる。

  調査に携わる、同会の文化財保護、調査に関する専門者「岩手ヘリテージマネージャー」の一人で、三衡設計舎(盛岡市)の勝部敬次社長は「文献調査、類似の建築物との比較も合わせて検討し、価値を判断していきたい」と話している。

  旧郡役所は1899(明治32)年に建築されたとみられる洋風建造物で、旧郡制下で使用されていたものでは県内に唯一残る庁舎施設。1926(大正15)年までの27年間、役所機能を有した。木造2階建て、延床面積181・81平方b。1975(昭和50)年に町指定となったが、当時は価値基準を定める詳細調査は行われなかった。


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