盛岡タイムス Web News   2018年  1月  7日 (日)

       

■ 米バーミングハム公立図書館から 交流90年「ミス岩手」帰る あすから県立博物館 青い目の人形「海を越えた絆」展

     
  「海を越えた絆〜『ミス岩手』と青い目の人形〜」では、アメリカに贈られ、90年以上大切に保管されてきた「ミス岩手」(左、バーミングハム公立図書館蔵)が2年ぶりに里帰り公開される  
   「海を越えた絆〜『ミス岩手』と青い目の人形〜」では、アメリカに贈られ、90年以上大切に保管されてきた「ミス岩手」(左、バーミングハム公立図書館蔵)が2年ぶりに里帰り公開される
 


 日米の子どもたちの友情を育もうと、1927(昭和2)年にアメリカから贈られた友情人形「青い目の人形」。この友情の証しとして、日本から贈られた岩手代表の「ミス岩手」(愛称・岩手鈴子)が、8日から盛岡市上田松屋敷の県立博物館(高橋廣至館長)で公開される。巡回展「海を越えた絆〜『ミス岩手』と青い目の人形〜」(岩手デジタルミュージアム構築事業実行委、県立博物館など主催)で、県内に残る青い目の人形18体とともに展示。90年にわたり「ミス岩手」を大切に保管してきた米アラバマ州・バーミングハム公立図書館の厚い協力で、二度目の里帰りが実現した。

 会期は8日から3月22日までだが、「ミス岩手」を含む19体がそろうのは2月12日まで(「ミス岩手」は釜石市での特別展示のため2月15日〜18日不在)。併催のテーマ展「ひとのかたち〜ひなまつりを迎える前に〜」は2月12日まで。

  「ミス岩手」は、渋沢栄一が中心になって日本からアメリカに贈った答礼人形58体の一つ。県立博物館での展示は、修理のために来日した2015年以来。海を渡る「ミス岩手」に添えられた当時の手紙(バーミングハム公立図書館所蔵)など、日米の子どもたちの心の交流を伝える資料も展示される。

  友情人形は、移民問題に端を発する日米関係の悪化に心を痛めたアメリカ人宣教師シドニー・L・ギューリックが中心になり、アメリカの人たちの善意を集めて約1万2千体が日本に贈られた。県内では学校などに263体が配られたとされるが、太平洋戦争が始まると「敵国の人形」として廃棄を余儀なくされる災禍に遭う。沿岸地域に残る友情人形には、戦渦と三度の津波を乗り越えた人形もある。

  盛岡市の桜城小、城南小、盛岡幼稚園、雫石町の下長山小など、県内で確認されている友情人形は18体。全てそろうのは初めてで、同館学芸第三課の川向富貴子専門学芸員は「それぞれの場所で守られてきた歴史があり、同じメーカーの人形でも表情が違ってみえるのが興味深い。人形たちが果たした役割を振り返りながら、鑑賞してもらえるとうれしい」と話していた。

  青い目の人形の一部は、陸前高田市、一関市でも巡回展示した。

  関連事業として、微将蓮(本名・永野紀久子)さんの「お話ライブ『青い目のおともだち』」(8日午前10時15分、午後1時の2回)、青木勝さん(吉徳顧問)の特別講演会「海を渡った人形大使〜日米人形交流90周年〜」(2月4日午後1時半)が開かれる。いずれも当日受付・無料。

  開館時間は午前9時半から午後4時半。月曜休館(祝日にあたる場合は翌平日休館)。入館料は一般310円、大学生140円、高校生以下無料。電話661―2831。


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