盛岡タイムス Web News   2018年   3月  26日 (月)

       

■  盛岡市のオリテック21 南部鉄器の技を建設に 国交省のNETIS認定 橋梁用排水ポンプ「鋳心管」 初のものづくり結実


     
  国交省のネティスに登録された橋梁用排水ポンプ「鋳心管」  
  国交省のネティスに登録された橋梁用排水ポンプ「鋳心管」
 

 盛岡市北飯岡のオリテック21(及川謙二社長)が開発した橋梁(きょうりょう)用排水ポンプ「鋳心管(いしんかん)」が9日、国交省の公共工事等における新技術情報提供システム「NETIS(ネティス)」に登録された。南部鉄器の鋳造技術にこだわり、製造・設置の低コスト化、優れた強度、設置しやすい構造を実現した製品。ネティス登録から全国への普及を見込み、3年後の売り上げ2億円を目指す。

  橋の点検調査、補修・新設工事を行う同社が初めてものづくりに挑戦し、3年かけて完成させた「鋳心管」。2002年に橋への雨水排出用パイプ設置が規定されたことから、排水パイプの需要を見込んだ。12年に市新事業創出支援センター(Mテック)に入居し、岩手大などの協力で開発を進め、14年3月に商品および技術の特許を取得した。

  商品は内径3a、外径4aのパイプ。長さは5a〜51aと9サイズあり、全ての橋に対応する。従来品より部品が半分で設置がしやすく、鋳型での成形から量産がスムーズ。係り止め付きで、導水パイプとの接着を容易にしている。

  最大のこだわりは、コークス(炭素)を熱源に鋳鉄を溶解して型を取る南部鉄器の鋳造技術を用いていること。「岩手の産業に寄与したい」という及川社長の熱い思いから鋳物にこだわった。名称は、全国からの100以上の応募から16年9月に決定した。

  ネティスへの登録は「有用な新技術」と評価されるため、橋梁工事での優先的な使用が見込まれる。登録から販売を県内から全国に広げ、3年後には1万本の販売を目指す。

  及川社長(68)は「日々の点検工事の中で、滞留水による橋の傷みを多数発見したことから同製品の企画に至った」と新事業の経緯を振り返り「Mテック入居の目的をようやく果たせた。これからも現場での課題、疑問点を新事業につなげていきたい」と話していた。17年4月からは県立大と協働し、橋の損傷を計測するアプリの開発を進めている。7月に完成する予定。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします