盛岡タイムス Web News   2018年   5月  9日 (水)

       

■  東根山をトレランスポットに ICタグでタイム計測 紫波町新技術研究会が開発


     
  計測装置の感知を確認する佐々木会長と研究会の檜山雄介さん(左から)  
  計測装置の感知を確認する佐々木会長と研究会の檜山雄介さん(左から)
 

 地元企業4社で構成する紫波町新技術研究会(佐々木毅会長)は、山岳などで競技する中長距離走「トレイルランニング(トレラン)」の個人タイムを、ICタグ(小型電子装置)を用いて計測する装置を開発した。ICタグ入りのリストバンドを、スタート・ゴール地点にある計測装置にかざせば、自動で測定時間が管理システムに送られる。観光地化を目指す同町の東根山で運用を始め、2019年度には東根山を5千人が訪れるトレランスポットにする。

  年間3千人が登山に訪れる東根山(標高928・4b)を観光地化させるため、町や地元企業・団体などで「あずまねイイ山イイ湯だなプロジェクト実行委」を17年11月に発足。まずはトレランで集客を図ろうと、タイムを計る装置、参加者管理のシステムの製作を同研究会に依頼した。

  同研究会は、テーマパークの来場者カウントシステムを参考に、約190万円かけて計測装置と管理システムを開発。装置にICタグ入りのリストバンドをかざせば、無線通信を通して認証時間がシステムに送られるもの。スタート・ゴール地点に設置し、個人の正確なタイムを計測する。装置さえあればいつでも計測できるため、混雑を避けて競技に参加することができ、中間地点に設置すれば経路を把握することも可能。マラソンやトライアスロンなど他の競技にも使え、装置を増やせばスタンプラリーにも利用できる。

  タイムが集約されるシステムには、参加者の名前や性別、年齢、連絡先、参加クラスなどを登録でき、参加履歴や順位記録などをまとめられる。体調不良時など、すぐに身元を調べることができ、さまざま応用させられる。

  使用料は、一般的な計測装置より低めに設定。一般的なリース料の20〜30万円より安くし、町内イベントには無料で貸し出す。

  6月3日の東根山山開き後、9日か10日に町や関係者ら約100人で同システムの試験運用を行う予定。一般向け大会の導入は、東根山約12`がコースとなる10月28日の同実行委主催のトレラン大会が初となる。

  佐々木会長(52)=TKRマニュファクチャリングジャパン社員=は「町の新しい観光業の立ち上げに貢献でき、うれしい。今後は一般消費者が手にする製品の開発に取り組みたい」と意欲を見せた。

  同研究会は13年6月にホロニック・システムズ(紫波町)、TKRマニュファクチャリングジャパン(同)、東北パワージェクト(同)、ピーアンドエーテクノロジーズ(盛岡市)で結成。町や岩手大、県立大などと共同開発を進め、これまで自動車工場での作業手順を計測するセンサー、鶏舎の遠隔管理システム、競輪計測システムなどを開発してきた。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします