盛岡タイムス Web News   2018年   5月  29日 (火)

       

■  6月1日から高卒採用開始 売り手市場つらいよ 景況改善と人手不足背景 企業は学校訪問など強化


     
  19年3月高卒予定者を採用する企業向け説明会  
 
19年3月高卒予定者を採用する企業向け説明会
 

 2019年3月卒予定の高校生を対象とする求人の受け付けが6月1日から始まる。景況改善と人手不足を背景に、生徒・学生が有利な「売り手市場」が続き、県内の中小企業の採用環境は厳しさを増している。応募の意思決定を左右する求人票の早期提出はもちろん、学校訪問・職場見学などを強化し、生徒を引きつける採用活動に腐心する企業が増えそうだ。

  生徒への求人票公開は7月1日から。求人票は「高卒就職情報WEB提供サービス」で、全国の高校に公開される。企業の学校訪問は通常7月1日以降だが、学校の了解が得られれば6月1日からも可能。応募書類提出は9月5日からで、選考開始は9月16日から。採用内定時期に定めはない。

  19年3月高校卒業予定者で、県内の就職希望者は903人(学校または安定所の紹介を通す数)。就職希望者はここ10年、800人〜900人台で推移している。

  22日に盛岡市盛岡駅西通のアイーナで開かれた求人申込手続説明会(ハローワーク盛岡主催)には、今年度高卒者を募集する県内企業280社が参加。昨年度の求人・就職状況から、今年度の求人活動のスケジュールなどを把握した。

  説明会で示された注意・推進点は▽学生が夏休みに入る前の求人票提出▽具体的な仕事内容、就労条件の記載▽学校訪問での企業PR▽夏休みに合わせた職場見学の実施▽すみやかな採用結果の通知―など。

  昨年受理開始日を20日間早めた求人票については、具体的で分かりやすく仕事のイメージがしやすい内容を求めた。「高校生は夏休み直前の三者面談で、就職先をほぼ定める。人事計画を早めに立てて早期に動き、企業理解を深める職場見学を実施し、入社後のミスマッチを防いでほしい」と呼び掛けていた。

  出席した白石食品工業(同市黒川)は昨年度、製造スタッフを20人募集し、3次募集でようやく17人を確保した。大卒者含めて採用が困難を極める中、3年前からインターンシップ・職場見学の充実を図っている。総務部総務課の高橋直人係長は「何もしなくても応募が来る時代は終わった。今年は学校訪問の数を増やし、若手の先輩社員との交流会を職場見学内に設けてしっかりと内定者を確保する」と話していた。

  岩手労働局の発表によると、昨年度、県内企業から提出された求人数は5697人(前年比9・4%増)。このうち、ハローワーク盛岡管内は、1909人(求人倍率3・82倍)で、09年度の求人数899人(同1・78倍)と比べ、約2倍となっている。

  18年3月高校卒の県内の就職内定率は99・7%(3月末時点)。調査を始めた1996年以降、最高値となった16、17年度と同水準を記録した。同管内の内定者880人のうち、県内就職者は561人(55・6%)、県外就職者は319人(44・4%)。4人が未内定となった。

  ハローワーク盛岡の中村潤次長は「昨年は応募ゼロの企業もあった。県外企業の学校訪問も年々増えている。早期提出、学校への直接訪問を忘れず、大手に流れがちな学生の関心を引く採用活動の展開を」と話していた。
 


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