盛岡タイムス Web News   2018年   6月  28日 (木)

       

■  盛岡市の菊の司酒造 山開き(7月1日)に「純米酒 岩手山」 盛農生の渾身のコメ共同企画で薫り高く


     
  盛岡農高の米で作った「岩手山」をアピール  
 
盛岡農高の米で作った「岩手山」をアピール
 

 盛岡市紺屋町の菊の司酒造(平井滋社長)は7月1日、県立盛岡農高の生徒が育てた酒米を使用した日本酒「純米酒 岩手山」を発売する。植物科学科2、3年生17人が種から栽培し、昨年秋に収穫した一等米の「ぎんおとめ」を醸造。雑味の少ないすっきりとした辛口で、米の生産技術の高さがうかがえる口あたりの良い日本酒を、岩手山の山開きに合わせてお披露目する。

  「岩手山」は、1959(昭和34)年に合併した小野寺酒造店(八幡平市)から引き継いだ銘柄。同校との共同企画から、精米の度合いやラベル、化粧箱などを一新し、リニューアル発売とした。

  昨年4月に育苗を始め、秋に収穫した「ぎんおとめ」約1650`を、12月から醸造。精米歩合65%で米の風合いを濃く残し、滑らかな風味で地元食材と合う純米酒に仕上げた。ラベルや化粧箱には、山と手形の絵柄をあしらい、力強い岩手山の存在感を表現した。1・8g(税別2600円)、720_g(同1360円)の2種類を販売する。

  この共同商品は、農業の6次産業化、消費者目線の生産法を学ぼうと同校で企画。酒粕を飼料にするプロジェクトで数年前から関わりのある同社に協力を依頼した。

  プールで苗を種から育て、33eの田んぼで栽培。良質な米に育つよう株数を調整し、草取りや病虫害防止の手入れを欠かさずした。そのかいあって、日本酒の精米に適した大粒の米の栽培に成功。天候に恵まれなかったものの、甘みが十分ある2・2_以上の米粒の酒米を納品できたという。

  3年の関龍之介さん(17)は「米の出来は育苗で決まる。水や室内の温度管理を徹底した」と振り返り、「自分たちが育てた米の酒が一般流通されることを誇りに思う。販売を見据えて生産した経験は、将来の仕事に生かされそうだ」と話していた。

  3年の上戸美穂さん(17)は「育てた米が大事に醸造されている姿を見学し、とても感動した。この商品から盛農の米をたくさんの人に知ってもらえたら」と期待していた。

  小山智弘教諭は「プロの杜氏に醸造してもらうことは、生徒にとって非常に貴重な体験。もっと良い米を作りたいという探究心や向上心につながったようだ」と話していた。

  同社の平井佑樹専務は「高校生との共同商品として興味を持ってもらい、味わいからその生産技術の高さを感じてもらえたら」と期待し、来年以降も販売を続けるとした。

  市内のデパートや飲食店、酒専門店の他、東京の展示会などでも販売する。1日には、滝沢市のビッグルーフ滝沢のイベントでも紹介する。


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