盛岡タイムス Web News   2018年   7月  13日 (金)

       

■  県立高あり方検討会議 学区制「当面は継続」 8月上旬までに県教委へ報告書 県外受け入れは「適当」


     
  提言が盛り込まれた報告案を了承した4回目の検討会議  
  提言が盛り込まれた報告案を了承した4回目の検討会議
 

 「県立高校における生徒の多様な受入れのあり方に関する検討会議」(委員長・田代高章岩手大教育学部教授)は12日、盛岡市内で第4回会合を開いた。県教委へ提出する報告案を審議、了承した。二つの論点のうち、通学区域は「当面は継続することが望ましい」として提言する。学区撤廃の場合は学校間格差の助長など、統廃合加速の原因になる可能性のある一方、少子化など今後の社会情勢を踏まえ、在り方については「再考の余地がある」とも記載した。

  もう一つの県外からの入学志願者受け入れの在り方については「入学できる生徒数やその割合に一定の制限を設ける等、県内生徒の学ぶ機会の確保に配慮することを前提に、県外からの入学志願者の受け入れ(全国募集)を認めることが適当」など4項目の提言が盛り込まれた。条件付きで受け入れを認めた。

  検討会議では同日委員から注文のあった表現の一部修正を経て、8月上旬までに高橋嘉行県教育長へ報告書を手渡す予定。

  県教委は報告書を尊重しながら、今後具体的な検討に入る。提言通り県外からの志願者を受け入れる場合、各校の対応や周知期間などを考慮すれば、20年度以降になる見込み。

  本県の通学区域は現行、普通科単位で県内8学区。47都道府県では25都府県が学区を撤廃している。

  今後の在り方としては、通学区を@維持A撤廃(全県1区)B一部地域に限り拡大(緩和)―の三つのケースが想定される。在り方を検討していく視点として▽制度変更に伴う各校への志願傾向の変化▽学校間格差(学校の序列化)▽中学生の多様な進路目標の実現に向けた配慮▽地理的条件―の四つを挙げた。

  田代委員長は「『当面は維持』は原則としてという意味。現状維持としつつ、少子化があり、10年、20年先に子どもが減る中、地域をベースに高校に生徒を集めるのは現状でも厳しい。生徒数に応じて教員配置も決まり、充実した授業ができないと子どもの将来にとってデメリットになる。それが顕在化した段階では撤廃せざるを得ない」と指摘する。

  岩井昭県教育次長は審議後、「県教委としては頂いた報告を基に、具体化に取り組む」と述べ、委員に引き続き協力を求めた。

  県外からの受け入れについては「全県一律では進まない。県の主体性は当然のことながら、自治体・地域、関連団体の協力・理解が必要だ。そのためにも目的や意義が大前提で、報告は大きな後ろだてになる」と述べた。


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