盛岡タイムス Web News   2018年   9月  19日 (水)

       

■  最大上昇率は矢巾町の地点 1年後の医大移転で需要増 盛岡市の住宅地 4年連続上昇も頭打ち 18年度地価調査


 県は、2018年度の県内地価調査結果を19日付県報で公表する。県内の1平方b当たりの平均価格は7月1日時点で、住宅地が2万4800円で平均変動率1・2%減と18年連続、商業地が4万4900円で同2・0%減と25年連続で、それぞれ下落。下落幅は住宅地がやや拡大し、商業地が縮小。上昇率の最大地点は住宅地、商業地いずれも矢巾町で、矢幅駅前や周辺の整備、19年9月の岩手医大附属病院の移転に向け、土地需要が活発化。盛岡市の平均変動率は住宅地で4年連続上昇したが頭打ち傾向、商業地で横ばいとなった。

  調査は17年度同様、県内全33市町村の383地点で実施。内訳は住宅地262地点(うち継続258地点)、商業地74地点(同70地点)、工業地14地点、林地31地点など。

  ■住宅地

  盛岡市は57地点(旧玉山村含む、うち継続55地点)を調査。平均価格は4万7700円(うち旧市5万1千円)で変動率は0・4%増と4年連続で上昇。交通利便性や住環境の良い地域を中心に26地点で上昇した。

  ただ、上昇率は前年度より0・7ポイント低下した。これについて県地価調査岩手分科会代表幹事で不動産鑑定士の城石雅彦氏は「盛南開発地区を中心に引き続き上昇しているが、地域の購買力の中でやや頭打ちの傾向で上昇が抑えられた。今後大きな上昇は難しい」との見方を示している。

  県内の変動率上位地点は「矢巾町又兵エ新田6地割31の9」が4・8%(前年度2・1%)で最大となった。前年度19位から急浮上。前年度は上位10地点をいずれも盛岡市が独占していたが、矢巾町又兵エ新田の別地点が3位、滝沢市室小路と同牧野林が4、5位に入った。

  変動率を市町村別にみると、上昇したのは3市町。盛岡市の他、滝沢市1・0%(前年度0・8%)と矢巾町1・9%(同1・0%)でそれぞれ2年連続。横ばいは北上市、紫波町、金ケ崎町の3市町だった。

  城石氏は滝沢市に関して「せいほくタウン(牧野林)の分譲もあり、盛岡市の隣接地として盛岡は地価が上がったが、滝沢はそれほど上がらなかったので地価の割安感から人気が少し出ている」との見方を示した。

  沿岸部に絞ると、平均変動率1・8%減(前年度1・7%減)で3年連続の下落。2年連続して価格上昇、変動率上昇の市町村がいずれもなかった。

  ■商業地

  県全体では中心市街地の商店街の空洞化などの影響により、土地需要が低迷し、下落している。価格の上昇地点は盛岡市、大船渡市、矢巾町の各1地点。市町村別の平均変動率は矢巾町のみ上昇だが、同町の商業地基準地は1カ所のみ。横ばいは盛岡と釜石の2市。

  上昇率が最大だった地点は「矢巾町南矢幅7地割443」の4・5%(前年度1・6%)。医療関連店舗や各種商業施設の土地需要が増え、上昇した。今秋には矢幅駅西口に大型商業施設のオープンが控えている。

  城石氏は矢巾で住宅地、商業地がそれぞれ上昇していることについて「市街地の範囲が狭く、なかなか土地がないので、供給が極端にないところのため成約自体あまりないが、呼び値が高くなっている。医大移転まで約1年、さらに高騰する可能性があり、それを見込んでいる」と分析。地価がさらに上昇するまで売りに出さない動きも散見される。

  沿岸部は、平均変動率1・6%減(前年度1・5%)で5年連続の下落。変動率の上昇した市町村がなくなったのは6年ぶり。

   ◇   ◇

  下落率が最も大きかったのは住宅地、商業地いずれも軽米町の各地点だった。

  全国の平均変動率をみると、東京圏など大都市圏で住宅地、商業地とも増加する一方、地方圏は減少。東北6県では宮城、福島で住宅地、商業地とも増加している他は減少。東北の県庁所在地では住宅地が青森、秋田2市で減少、商業地は秋田市のみ減少だった。


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