盛岡タイムス Web News   2018年   9月  20日 (木)

       

■  こころのケア期待高く 活動継続への支援要請 県センター 訪問の国復興推進委に説明


     
   復興推進委員を迎えて説明する(左から)祖父江学長、酒井センター長、大塚副センター長  
   復興推進委員を迎えて説明する(左から)祖父江学長、酒井センター長、大塚副センター長
 

 復興庁設置の復興推進委員会(伊藤元重委員長、15人)委員3人は19、20日、東日本大震災被災地の本県沿岸などを訪れている。19日は盛岡市内丸の県こころのケアセンター(センター長・酒井明夫岩手医大副学長)を訪れ、活動や現状の説明を受け、意見を交わした。この中で大塚耕太郎副センター長(同大医学部神経精神科学講座教授)は「心のケアに関する活動が継続するよう、ぜひ応援してもらいたい」と呼び掛けた。

 大塚教授は被災者が復興住宅などへ移住する中、「インフラの整備が進んで地域の結びつきの希薄さも出る。まだまだ心のケアへの期待は高く、重要性は高まる」と説明。

  災害ストレスは発災時のトラウマだけでなく、喪失感や生活ステージの変化で変わる。PTSD(心的外傷後ストレス障害)、うつ病は慢性化・長期化し、5、6年経過すると回復率が低下するといわれる。メンタルヘルス(心の健康)に対するリスクの高い状態が続き、健康格差の拡大も懸念される。

  その上で「対策や介入を緩めれば、メンタルヘルスの危険性が高まるので、強い支援が求められている。今後も高い水準で強い介入をしていきたい」と述べた。

  うつ症状のある人ほど病院や相談を敬遠するケースもあり、専門的な介入も強めながら、関係機関と連携して地域の理解が進むよう普及啓発やゲートキーパー(見守り、必要な支援につなぐ人=命の門番)といった人材養成など、多角的な取り組みも紹介した。

  同日はセンター側から祖父江憲治同大学長、酒井センター長ら、同大へセンター業務を委託している県関係者が出席した。

  酒井センター長は冒頭、「大災害後の心のケアは中長期的に継続する必要がある。災害時の心のケアの有効な方法論については十分なエビデンス(根拠)がないので、その意味からも活動を積み重ねることが大切だと思っている」と継続の必要性について説いた。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします