盛岡タイムス Web News   2018年   9月  28日 (金)

       

■  住民の主体性 地域力向上 防災テーマに課題共有 盛岡市の杜陵地区 マンションサミット


     
  防災をテーマに熱心に意見を交わす杜陵地区の住民  
  防災をテーマに熱心に意見を交わす杜陵地区の住民
 

 マンションが多く、高齢者の孤立や町内会活動への関心不足などが課題になっている盛岡市の杜陵地区で26日、「杜陵地区マンションサミット」が開かれた。マンションの組合理事や町内会長、民生委員ら約50人が杜陵老人福祉センターに集まり、「防災」をテーマに意見交換。課題を共有し互いの距離を縮めた。サミットは年度内に3回開かれる予定で、住民が主体的に課題を解決できる「地域力」を育てる。

 サミットは昨年に続き2回目。盛岡市が2017、18年度、国の地域力強化推進モデル事業の指定を受けたことに伴い、市と同市社会福祉協議会、杜陵地区福祉推進会が主催した。昨年のサミットで出た課題から今年度のテーマを設定。市の職員から防災マップの見方や避難方法などについて説明を受けた後、5グループに分かれて話し合った。

  市が新たに策定した防災マップは、近年の気象の変化を踏まえ、2日間で318_の雨が降った場合を想定。北上川と中津川に挟まれた杜陵地区は、洪水災害の危険地域に含まれる世帯が少なくない。

  話し合いでは「緊急時、戸建てに住む住民がマンションの上階に『垂直避難』する代わりに、停電でマンション住民が水や移動に困った時は、戸建ての住民が助けるなど互いの協力体制を築く必要がある」「一時的な避難住民の受け入れも想定し、マンションへの食料備蓄を考えるべき」「マンション住民が祭り行事などに参加しやすい工夫も必要。日頃から顔が見える関係にしておかなければ」など活発な意見が交わされた。

  下ノ橋町町内会からは、75歳以上の高齢者を対象に、避難準備情報が出された段階で個別に電話で避難を促す連絡網整備に取り組んでいることも紹介された。

  清水町のマンションで理事長を務める太田貴之さん(60)は「同じマンションに住んでいても知らない人もおり、日頃のコミュニケーションの大事さを感じる。防災上もマンション、戸建てそれぞれにメリット、デメリットがあり、助け合いが必要。戸建て住宅に暮らす人の意見も積極的に聞いてみたい」と課題を再認識した様子だった。

  杜陵地区福祉推進会の伊藤吉彦会長(73)は「想像以上の盛り上がり。防災マップを改めて目にし危機感を持った人も多かったのでは。回を重ねる中で知り合いが増え、次につながっていくと思う」と期待した。

  次回は11月に開催予定。共有した課題の具体的な解決策について、踏み込んで意見を交わす。活動をサポートする同市社協の澤アかおる地域づくり推進員は「人と人とがつながることで、地域のマンパワーで解決できることが増えていく。支え合いで誰もが安心して暮らせる地域にしていきたい」と話す。


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