盛岡タイムス Web News   2019年    1月   11日 (金)

       

■  慰霊の森を大規模改修 1971年の航空事故 財団が今年の工事を計画 雫石町安庭 老朽化で堂と安全祈念塔 犠牲者思い、風化させない


 雫石町は10日、一般財団法人慰霊の森(理事長・猿子恵久町長)が1971(昭和46)年7月30日に町上空で全日空機と自衛隊機が衝突した航空事故で亡くなった162人のみ霊(たま)を慰める慰霊の森(同町西安庭)の大規模改修工事計画を明らかにした。計画されているのは、犠牲者を祭った慰霊堂の改修、慰霊の森の最も奥にある航空安全祈念塔の解体と新設。概算工事費は約4400万円で、4月に着工し11月完成を目指す。10日の町議会議員全員協議会で説明された。

  町総務課によると2018年3月、全日空から財団へ老朽化が著しい慰霊堂、航空安全祈念塔を20年の50回忌に向けて解体・新設する提案があった。財団は静岡県富士市などとも協議し、財団が工事することに決まった。

  慰霊堂や航空安全祈念塔など慰霊の森は1975年10月に完成。航空事故から50年近くの歳月がたつ中、慰霊堂は入り口の階段のタイルなどがはがれ、壁の一部には亀裂が入るなど老朽化が進行している。航空安全祈念塔は、柱を支える壁の一部には亀裂が走っており安全上の問題もあり、大規模な改修を必要としていた。同じ場所にある慰霊碑は既に補修が行われており、今回工事は予定されていない。

  工期は、航空安全祈念塔の解体を4月から10月まで予定。解体された場所に新たな祈念塔を新設し、11月までの完成を見込む。慰霊堂は5月から8月までに改修予定。毎年7月30日に慰霊祭を行っているが、遺族から慰霊堂に入れるようにしてほしいとの意向を尊重して工事を進める。

  約4400万円の工事費は、関係団体などに寄付を募って財源とする考え。財団から2018年8月、当時の小野寺五典防衛大臣が慰霊の森を訪問した際に大規模改修に関する要望書を提出しており、今後も要望などを続けるという。

  猿子町長は「慰霊の森の航空事故から約50年がたち、慰霊堂などは老朽化し、大規模改修をしなくてはならない段階にある」と必要性を説いた。


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