盛岡タイムス Web News   2019年  9月  4日 (水)

       

■  県営簗川ダム 堤体の打設が完了 盛岡市川目で式典 来年10月から試験湛水


     
  最終打設を記念して、万歳三唱する工事関係者ら  
  最終打設を記念して、万歳三唱する工事関係者ら
 

 県営簗川ダム建設工事は3日、ダム堤体コンクリートの打設が完了した。盛岡市川目の現地で打設完了式が催され、地元の中野小5年児童が将来の夢や願いを書いたメモリアルストーンを埋設し、約3立方bのコンクリートを打設。県や施工する特定共同企業体ら約130人の出席者全員で万歳三唱した。県は引き続き、取水や管理用設備の工事を進め、2020年10月に試験湛水(たんすい)の開始を予定。20年度末の完成を見込んでいる。

  簗川ダムの堤体工事は、17年4月の初打設から足掛け約2年5カ月をへて完了した。最終打設は、約3立方bのコンクリートの入ったバケットが堤体左岸で開放され、全員で万歳三唱して完了を祝った。

  ダム本体には、中野小5年の児童99人分のメモリアルストーンが埋設された。事前に93人分の石が埋められ、最終打設で同校の児童6人が「ダムが盛岡を守ってくれるように」、「水害がなくなってほしい」などの願いを込めて埋めた。

  県営ダムとして最大規模の簗川ダムは重力式コンクリートダム。総打設量(堤体積)は約22万8千立方b、堤高約77b、堤頂部からの距離は249bで、総貯水量は1910万立方bとなる。総事業費は約530億円が見込まれる。

  整備効果は▽洪水調節▽流水の正常な機能維持▽水道用水の確保▽水力発電―の4項目。洪水調節では、ダム地点の1秒当たりの計画高水流量580立方bのうち480立方bを調節する。北上川合流点の簗川橋治水基準点で、1秒当たりの基本高水流量780立方bを計画高水流量340立方bに低減し、簗川の沿川地域を水害から守る。

     
   堤体コンクリ―ト打設が完了した簗川ダム(堤体左岸から撮影)  
   堤体コンクリ―ト打設が完了した簗川ダム(堤体左岸から撮影)  


  また、水道用水として1日当たり同市に4300立方b、矢巾町に700立方bの計5千立方bを供給。水力発電では、県企業局が簗川ダムからの放流水のうち1秒当たり最大4・8立方bを取水し、最大1900`hを発電する。

  盛岡広域振興局の石田知子局長は式辞で「近年、全国で集中豪雨などが多発している。簗川では過去に大きな被害が発生し、02年には下流部で堤防が崩落するなどの洪水被害があった。周辺市町では新たな市街地が形成され、水道の安定供給が求められている。ダムは、快適で安全安心に暮らせる地域の完成に貢献すると考える」とあいさつした。

  同振興局土木部簗川ダム建設事務所の田川啓司所長は「打設が完了し、来年度の完成に向けて工事は順調に進んでいる。簗川流域の治水安全度の向上など地域の安全安心のため、ダムの整備効果を早期に発揮できるように事故なく工事を進めていく」と話していた。


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