2024年
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「自分の道進んで」 本校でとりょんカフェ 杜陵高100周年記念事業 生徒が幅広い世代と交流

2024-03-02

 杜陵高の生徒や職員、大学生らが談笑し交流を深めた

 盛岡市上田の杜陵高本校(三田正巳校長、定時制95人、通信制169人)で1日、校内カフェ「とりょんカフェ」が開かれた。同校の100周年記念事業の一環。同校生徒や職員、保護者、岩手大の学生ら30人以上が参加し、コーヒーを飲んだりパンを食べたりしながら、楽しい時間を過ごした。

 とりょんカフェは、幅広い世代の人たちがいろいろな話題で語り合い、交流することを目的に開催。同校の生徒が、ナガサワコーヒーのドリップコーヒーを入れたりステージで歌ったりして、会場を盛り上げた。また、参加者全員へ福田パンの無料提供も行われた。

 赤岩遥さん(通信制3年)は、亡くなった恩師のためにギターの弾き語りを披露。「あまりに緊張しすぎたのと、いろいろな思いがあふれて、足がとんでもなく震えた。初めはリラックスしていたが、だんだん人目を気にしてしまった。でも、盛り上げてもらって楽しかった」と目に涙を浮かべながらほほ笑んだ。

 吉田紫音さん(定時制1年)は「ステージがあって、歌もあって気分が上がる。楽しい空間。見ているのも楽しいし、わくわくする」と声を弾ませた。

 引きこもりや不登校など自立や就労に困難を抱える若者たちの自立支援などを行っている、もりおかユースポートの加藤源広理事長(54)は「とても楽しい会で驚いた。生徒も楽しそうだった」と目を細め、「自分の道を、時間をかけて頑張っていける学校だと思う。一歩一歩進んでいってほしい」と思いを語った。

 校内カフェは、不登校や引きこもりなどを経験、または現在そのような状態にある高校生が、さまざまな立場の大人と関わることで、「話せる大人」「憧れる大人」「信頼できる大人」と出会う場や、新たな一歩を踏み出すための安全安心の場を校内に設置することを目的に、全国各地で行われている。同校では、昨年10月の文化祭「杜高祭」で初めて実施した。



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