2024年
4月15日(月)

全文を読む

語り継ぐ思いを込めて 手作り灯籠 約1万1千個 祈りの灯火2024

2024-03-12

「祈りの灯」会場で発災時刻のサイレンに合わせて黙とう

 東日本大震災から13年となった11日、盛岡市内丸の盛岡城跡公園(もりおか歴史文化館前)では「祈りの灯火2024~記憶を語りつぐ日~」(盛岡広域首長懇談会主催)が開かれた。県内外から寄せられた約1万1千個の手作り灯籠に来場者やボランティアらが点火。来場した市民らは色とりどりの温かな明かりに、犠牲者への鎮魂と、震災を後世へ語り継ぐ思いを込めた。

 会場の準備は10日から進められ、11日も午前中から作業が行われた。発災時刻の午後2時46分には会場の人々が沿岸地域の方向を向き、サイレンに合わせて黙とうをささげた。会場内には、1月1日に起きた能登半島地震の被災地支援活動を紹介するパネル展示も設けられた。

 同5時から行われた点灯式では、主催者を代表し、内舘茂盛岡市長があいさつ。沿岸12市町村名の書かれた灯籠がともされ、不来方高音楽部が鎮魂の思いを込めて歌声を披露した。「命」「心ひとつに」「あの日を忘れない」などの言葉の入った灯籠が優しい光を放ち、中には「頑張れ!能登」と能登半島地震の被災地に心を寄せるメッセージも見られた。


メッセージの込められた灯籠の優しい光が会場を満たした

 盛岡市本町通の会社員、吉田みち子さんは「震災当時のことを思い出すし、いまは能登の方々が当時の被災者と同じような状況にある。全国の人の思いが一つになって、三陸も能登も早く復興してほしい。(追悼行事を)継続することにも意味があると思う」と実感を込める。

 学校で震災のことを学んだという盛岡市内の男子児童(7)は「1万個くらいの灯籠が光っていてきれい。(災害に備えて)避難訓練とかをやっておきたい」と見詰めていた。

 2012年の第1回から関わる下橋中は、今年も1、2年生約140人が灯籠の設置作業などに当たった。

 中野杏咲さん(2年)は「震災は私たちが1歳や2歳の頃で、記憶はないけれど、これからは経験していない子の世代になる。灯火という場を残して今後の世代につなぐことを、積極的にやっていけたら」と展望。伊藤蒼乃さん(同)は「岩手県に生まれた私たちには、震災について引き継ぐ義務と責任がある。経験を少しでも生かすことが、私たちにもできること。それを街全体で共有する架け橋のような場所になれば」と思いを込めた。

 「祈りの灯火」実行委員長の吉田光晴さん(45)は「13年たっているので、当時の記憶を語り継ぎ、追悼や防災の意識を風化させないように高めていけたら」と会場を見渡した。



前の画面に戻る

過去のトピックス