2009年 3月 9日 (月)

       

■ 〈芸能ばんざい〉9 飯坂真紀 七軒丁と栗山太神楽(盛岡市、青森県むつ市)

     
   
     
  この正月、盛岡市仙北町の駒形神社へ、はるばる青森県の下北半島から訪れた神楽がある。むつ市の栗山太神楽だ。

  「うちには特別な時にだけ舞う『七軒調(しちげんちょう)』という獅子舞が伝わっています。それが盛岡にあった『七軒丁(しちけんちょう)』から伝授された演目であることを知って、ゆかりの駒形神社に奉納しようとやってきたのが21年前です。今回はうちがむつ市無形文化財第1号指定になった報告に参りました」。

  こう語ってくださった栗山太神楽保存会名誉会長さんは、ご高齢ながら背筋のすっと伸びた方だった。前回は『七軒丁ゆかりの駒形神社』がどこなのかわからず、盛岡周辺のお宮をあちこち探して歩かれたそうだ。

  1月3日、冬の透明な陽ざしがあふれる境内にしっとりとしたお囃子(はやし)が流れた。色鮮やかな衣装のササラ振りにリードされて、金色まなこを輝かせた獅子が舞うのを、町内の人々と共に見守った。盛岡藩のお抱え芸能集団だった七軒丁だが、戦争を機に廃絶して久しい。残念ながら地元ではもはやその存在はほとんど忘れられているようだった。

  しかし、かつての領内には七軒丁の影響を受けた芸能が数多く活躍している。大(太)神楽だけでなく、さんさ踊りで踊られる囃子舞や、田植踊り等で演じられる万歳、狂言など残されたものは広範囲に及ぶ。七軒丁と岩手の芸能の関係について、今少し知らなくてはならない。

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