2009年 4月 3日 (金)

       

■ 〈芸能ばんざい〉10 飯坂真紀 法領田獅子踊り

     
   
     
  郷土芸能というとどうしても後継者難のイメージがつきまとうが、私が所属する神楽もまた高齢化社会を痛いほどに反映している。そんな中、「参加資格は35歳まで。子供はダメ。働いている人限定」という厳しい条件の芸能大会がある。「全国青年大会」である。

  昨年、この大会の民俗芸能の部でみごと最優秀賞に輝いたのは、じゃーん!盛岡市乙部の「法領田(ほうりょうだ)獅子踊り」だった。

  このご時世に働きながら何かを続けるって大変だ。法領田獅子踊りはどうやって青年層の保存会員を確保できたのだろうか?

  盛岡市乙部には、郷土芸能教育で全国に知られる乙部中学校がある。子供たちは、数多い都南地域の民俗芸能から選択で習得に励んでいる。そのうち法領田獅子踊りも選択肢の1つであり、今回の東京大会に参加したメンバーはかつて乙部中学で獅子踊りを踊っていた子供たちだったのだ。

  「学校でやった子たちが地元に残ってけで今、かなり育ってきてるから、オレもそろそろ引退かも」と保存会長の大櫻さんは冗談めかして笑う。努力が実るというのはこのことだ。

  大櫻さんが唐団扇で獅子を先導する、骨太でダイナミックな「めじし狂い」は一見の価値がある。あの芸風を受け継ぐ世代が育っているのは心強い。(というかうらやましい)

  機会があったら、お盆の夜に乙部の寺に行ってみてほしい。ステージとはひと味違う獅子踊りの奉納を、間近で見る事ができるはずだ。

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  【法領田獅子踊りの主な公演】乙部・如法寺(隔年8月16日)、もりおか郷土芸能フェスティバルなど

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