2009年 4月 17日 (金)

       

■ 〈県営運動公園陸上競技場〉盛岡市が100億円改修案 県は冷淡、話は進まず

 2巡目岩手国体の開閉会式場を選定する国体県準備委員会の総務企画専門委員会(佐々木正春県体協理事長、19人)は16日、盛岡市内で開かれた。盛岡市が出席し、県営運動公園の陸上競技場を第1種公認として維持する場合の施設規模や工事費と負担額に対する考えを初めて説明した。工事費を100億円とした場合には、盛岡市が20億円、広域7市町村が残り5億円を負担する考えを示した。県側は「金額の多寡だけでは議論をせばめる」「簡素効率化、既存施設の有効活用が基本」とこれまでの姿勢を崩さず、選定の議論は前進しなかった。20日には準備委常任委員会が候補地2カ所を現地視察し、今回の議論を踏まえて協議する。5月下旬には結論を出す。

  盛岡市教育委員会の菊地誠教育部長らが出席。県側が2種公認に格下げして補修するとしているのに対し、埼玉県熊谷の国体開閉会式場をモデルに1種維持を求めた。同市の試算では、熊谷と長崎、山口モデルの場合、工事費は概算で100億円という。

  財源については国庫補助2分の1、県負担4分の1、盛岡広域8市町村4分の1と算定。盛岡市は2割程度を負担する考えがあるとし、盛岡広域には応分の負担をお願いしたいと説明した。

  市が示した整備案によると、現陸上競技場を解体して跡地に1種競技場を新設、補助競技場も現在地に新設しインフィールドを天然芝にする。現サッカー・ラグビー場2面のうち1面を投てきグラウンドにする。サッカー・ラグビー場はメーン、サブ競技場と合わせて3面になる。

  県の考える医科学センターは現在の県体育協会(同市青山4丁目)を改修整備することとし、トレーニングセンターは運動公園外の用地を市が確保するとも明言した。

  懸念される渋滞に対しては周辺市道の拡幅整備を行い、輸送はバスに鉄道を組み合わせ、運動公園に近い場所に臨時駅設置も検討する。駐車場は半径5キロ圏の旧競馬場跡地、市内と滝沢村の小中学校・高校、市体育施設を用意すればバス800台、マイカー7200台が収容可能とした。

  これに対して川口仁志県教委スポーツ健康課総括課長が県営運動公園ビジョン、事務局から市提案、県の2種競技場改修、北上総合運動公園で開催した場合の整備費比較が示された。盛岡市や市民団体が求めるJリーグやラグビーW杯の大会を招致するには整備費300億円規模が必要とも試算した。

  委員の岩野光進県市長会事務局長(市総務部長)は「ビジョン形成までのプロセスが大事。県民や競技団体の意向を尊重するべきでは」「工事費だけでなく運営面の経費など投資効果を考えるべき」などと訴えた。

  一方、中村一郎副委員長(県総合政策部副部長兼首席政策監)は「市の負担も結局は住民の税金。県費も税金。県民の負担額をセットで考えるべき。国補助も国民の税金。現有施設が活用できる北上があるのに100億円かけて整備する必要性があるのか」と指摘。

  佐藤博委員(県教委教育企画室企画課長)は「基本に考えるべきは日本体育協会の国体改革にある簡素効率化、(施設の新設・改修を必要最小限にとどめる)国体開催基準要項細則。税負担については納得の得られる考えが必要だ」などと述べた。

  専門委は月内に再度開催し、渋滞や参加者の移動、待機場所などについてシミュレーションした結果を説明。5月の連休明けに答申案をまとめる。これを踏まえ、準備委の常任委員会(会長・達増知事 、構成52人)が同月下旬までに開閉会式場を選定する。

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