2009年 7月 5日 (日)

       

■ 生活再建資金を貸し付け 県消費者信用生協が生活困窮者を対象に

 県消費者信用生協(矢神章男理事長)は盛岡市の消費者救済資金貸付制度に基づいて、生活再建資金貸付制度の融資を行っている。同生協を窓口に今年度3千万円の枠を設け、貸付限度額100万円以内、利率8・98%で貸し付ける。債務整理によって金融機関からの貸し付けが受けられなくなり、生活に困っている人などが対象。信用生協盛岡相談センターの藤川晋吾センター長に制度の背景や利用について聞いた。

 |制度を必要とする背景は。

  藤川 多重債務の相談が解決したあとほかの金融機関から借り入れできない人がいる。信用生協で独自に過去に破産した人やブラックリストに載った人に貸し付けを行ってきた。貸金業法改正によってセーフティネット貸し付けを全国的に充実させているのを見て、従来わたしたちが行ってきたことと同じと感じた。セーフティネット貸し付けの重要性が認識されても、民間だけで運用していくのはコスト面やリスク管理の部分で厳しい。セーフティネット貸し付けに理解を示した盛岡市が税金を預託して、市が生活資金の原資を作った。

  |貸金業法の改正も影響しているのか。不況の影響は。

  藤川 貸金業法改正で総量規制が始まると、例えば家賃をサラ金から借りて賄ってきた人がストップし、払えなくなってしまう。債務整理すると破産、任意整理しなければならない人が増える。するとリストに事故情報として掲載され、どこからも借り入れができなくなる人が増える。それでまたヤミ金に走る人が出てきている。大手は2割くらいの人にしか貸さなくなっている。不況によって債務そのものの件数や金額で破たんするより雇用の変化で破たんする人が多い。件数が増えて相談にくるより、雇用の変化で今まで何とか払っていた人が払えなくなるケースが増えている。

  |どのような制度で、どのような人が利用できるか。

  藤川 盛岡市から税金を預託され、盛岡信金の協力を得て3千万円の貸付枠を設けて運用していく。盛岡市、盛岡信金、信用生協3者の取り組み。われわれが相談を受けた場合、その人が過去になぜ債務整理したのか、過去の問題が解決しているかどうか相談員が応談する。その人の家計が十分建て直しが図られていれば貸し付ける。住民税非課税以下の人に対しては社会福祉協議会が対応するが、銀行もだめ、社協もだめという人の中間にいる生活困窮者などが対象となる。自己破産、任意整理、高齢のため貸し付けられないなどの理由でお金が調達できない人が、例えば車検費用や冠婚葬祭など生活に必要な資金が必要になった場合に相談に応じる。毎月口座からの引き落としの返済、毎月元利均等払いで償還していく。8・98%、6年以内の返済で年収の3割まで。

  |県内全体の経済情勢が厳しい。他の自治体が乗り出す必要は。

  藤川 コストやリスクがかかると貸し付ける利息に跳ね返る。この制度の利率は8%台だが、自前では12%かかるので、利息を安くするため盛岡市以外の自治体も乗り出してほしい。11、12日は暮らしとお金の安心相談会を午前9時から午後4時まで受け付ける。生活再建制度を受ける人や、貸出金について関係機関を紹介する。問い合わせは同生協(電話019|653|0001)まで。

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