2009年 7月 23日 (木)

       

■ 2車線に中央分離帯で 都南川目道路の事業再開、評価委が認める

  東北地方整備局事業評価監視委員会(柴田洋雄委員長)が22日午後、宮城県仙台市のKKRホテル仙台で開かれ、事業執行を凍結していた国道106号都南川目道路について「事業再開が妥当」と答申した。先月開かれた同委員会では、事業継続に反対する意見はなかったものの、車線数について「同整備局と県が完成2車線か4車線かを再度調整すること」として継続審査となっていた。調整後の計画は前回示した見直し案通り完成2車線となったが、中央分離帯を設置する往復分離構造とした。同整備局は凍結解除に向け、答申内容を本省に報告する。

  前回の委員会では、3月の費用便益比(B/C)点検で1・0を下回った同路線について審議。完成4車線から2車線に車線数を変更することで事業費が削減され、B/Cが1・0を上回るとした同整備の見直し案について「B/Cが1を下回ったからといって同道路の重要性は変わらない。事業費を削減するためだけに車線数を減らしていいのか」「全国一律の基準で判断されたら地方の道路整備は進まない」などの意見が出され、同整備局と県が再度計画を調整した上で事業の継続可否を審議することとしていた。

  これを受け同整備局と県は協議を開始。達増知事は「交通機能、交通安全機能を確保した上で費用負担の少ない完成2車線が妥当」と回答していた。

  調整後の計画は完成2車線で見直し案と変わりないが、中央分離帯を設ける「往復分離構造」とした。これにより対向車線への逸走による重大事故を防止でき、道路中心線側の交通抵抗が減少し高速度の走行が可能となる。

  幅員は中央分離帯を設けない「往復非分離構造」より1・5b広げられ13・5b。トンネルについても1・5b広がり12・0bとなる。設計速度はともに時速80`だが、往復分離構造だと規制速度は時速80`まで可能となる。救急車両の通行が可能となるよう一定区間で中央分離帯の開口部も設けられる。

  全体事業費は、往復非分離構造より21億円増え257億円となるが「走行時間短縮」「走行経費減少」「交通事故減少」の3便益によるB/Cは1・06となり、逆に往復非分離構造の1・05を上回る。

  東北地方整備局では3便益のほか「救急医療アクセス」「災害時の通行止め」「冬季の速度低下」の便益についても試算。これらを含めたB/Cは1・14となる|とした。

  これらを踏まえ、委員会では「救急医療支援や冬期間の安全など、3便益以外でも整備の必要性は十分認められる。また車線数についても地元の意向を踏まえ決定された」とし、「事業再開が妥当」と結論付けた。新たに3便益以外を数値化したことについては「今後、他の事業を審査する上で価値が高い」としたが、「評価方法についてはさらなる検討が必要」と指摘した。

  佐藤文夫県土整備部長は「地元の活性化はもとより命を守る道路としても重要」と述べた上で、同整備局に対し「すみやかに事業再開できるよう強くお願いしたい。再開後はコスト縮減に努め、整備促進を図ってほしい」と要望した。

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