2009年 11月 14日 (土)

       

■ 契約の妥当性議論に 岩山漆芸美術館閉館問題で議会から厳しい指摘

 「ずさんな契約だ」「事業費の着服では」|盛岡市議会は13日、議員全員協議会を開き今月末の閉館が判明した岩山漆芸美術館(同加賀野、全龍福館長)について市当局に真意をただした。この中で同館の運営会社(代表・全館長)が、8月再開時に職員を採用していないのに新規雇用のために交付された前払い金を返還せず、賃貸借契約の敷金は契約後に支払いの期限が設定されて、現在も未払いであることが分かった。「問題のあるのが分かっていて突っ走った」と市に対して厳しい指摘が相次いだ。

 同日は延べ11人が質問した。▽昨年11月末の閉館から韓国スター俳優ペ・ヨンジュン氏の名誉館長就任、ペ氏所属事務所の経営参画という前提で8月に再開するまでの経過▽全館長から提出された事業計画書・市と交わした契約書の中身▽今回閉館に至った経過|などをめぐって応酬があった。

  国のふるさと雇用再生特別基金事業では480万円のうち、前払い金330万円が未返還なことが指摘された。

  菊田隆氏(盛友会)は「既に返ってきてしかるべき。本来(目的外に)手を付けてはいけないはずが、なぜ提出を求める返済計画書の中に含まれるのか」とただした。池田克典副市長は「ご指摘の通りで、即刻返していただくよう話を進めている」と弁明した。

  敷金(保証金)も未払いになっている。支払期限を全館長の求めに応じ、8・9月の家賃の支払期限と同じく9月末にしていた。鈴木俊祐氏(改革・みらい)は「保証金の支払いは契約と同時であるはず。甘い契約だ」と批判した。

  市管財課は契約に違約条項を盛り込まない代わりに、所管する市所有の普通財産の賃貸借では通常設定しない連帯保証人と担保(この場合敷金)納付を設定したという。連帯保証人の信用状況の調査は実施していない。

  福井誠司氏(盛友会)は「非常にずさんな契約だ。いつ払われるか分からない状況で契約を認めるなんて。払えるまで再開しないという考えはなかったか」と詰問。齊藤俊一同課長は「8月1日のオープンが前提で、後で支払うと約束を受けていたので敷金は(その時)取らなかった」と釈明した。

  坂田裕一ブランド推進課長はペ・ヨンジュン氏の名誉館長続投、再開支援について「所属事務所キーイーストにメールで確認中」とのみ答えた。

  山本武司氏(新盛同志会)は「館長から聞いた話をうのみにしただけ。東京とか韓国の事務所に市が直接経緯を聞かなければならないはず。(運営会社への出資など)本当は最初から全くなかった話で、架空なのではないか」と市の対応を非難した。

  市は滞納する家賃などについて16日にも返済に向け全館長と協議する。期限の20日までに計画提出を求める。

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