2010年 6月 16日 (水)

       

■ 公営住宅を長寿命化 県が計画を策定

 県は県公営住宅長寿命化計画(2010〜20年度)を策定した。高度経済成長期に建設された大量の県営住宅ストックが約30年後から更新期を迎える。予測される厳しい財政状況を踏まえ、早めの手当でストックの長期供用を図るとともに将来の事業量の平準化を図り、公営住宅の役割を果たしていくのが狙い。併せて高齢者対策や駐車場対策などソフト面の改善を進めストックの効果的な活用を図る。

  県営住宅等管理戸数5226戸のうち、1971〜2000年度に建設された耐火構造ストックは4367戸、約84%を占める。これらは2041〜70年度までの30年間に更新時期を迎える。

  一方、県営住宅の更新ペースは財政状況などから近年、大幅に低下。01年度策定の公営住宅ストック総合活用計画による建て替え目標が年間56戸に対し、12戸というのが現状で、目標を大きく下回っている。

  このため、現在の更新ペースでは、将来の更新ピーク時に財政的に更新可能なストックが大量に発生すると予想される。高齢化の一層の進行や所得格差の拡大傾向から公営住宅の役割は依然重要とみられ、需要への的確な対応が求められる。計画はストックの有効活用と効率的で円滑な更新を図るため策定された。

  計画の基本方針では総合的なストックマネジメントを実施するとし「必要な建て替えと改善を着実に実施」「ストックの長期供用とライフサイクルコスト(LOC、建物の生涯コストの縮減)」「ストックの更新時期の計画的設定による将来事業量の平準化」を挙げている。

  短期的には耐用年数を迎える準耐火構造ストックと1970年度以前に建設された耐火構造ストックの建て替えを推進。長期的には各年度の建て替え戸数の平準化を図りながら建て替えを継続。戸数割合の高い1971〜2000年度に建設された耐火構造ストックは早期に建て替えるものと耐用年数以上に長期供用するものとを「仕分け」、建て替え時期を分散化。長期供用を図るストックは長寿命化型の改善を実施する。

  長寿命化のための維持管理の方針として、今後の住戸改善は、1971年以降建設のもののうち70年以上ストックとして使い続けるものに対して行い、基本的には長寿命化改善により耐久性の向上、維持管理コストの低減を図る。

  ハード面の整備のほか、ソフト面での改善を併せて実施し、より効率的、効果的なストックの活用を図る。改善候補以外のストックでも予防保全的な修繕、維持管理を計画的に実施し長寿命化を図る。運用面の改善としては高齢者等世帯の低層階への誘導、駐車場の有効利用などを進める。

  長寿命化のための維持管理により、築後から45年で建て替える場合と70年で建て替える場合で試算したLOCは、1戸当たり年間約3万3千円の縮減効果がある。

  計画期間内においては、同期間内に耐用年数を超過する準耐火構造のストック423戸について、用途廃止を含む建て替えを推進。建て替えに伴う建設戸数は計画期間内に320戸とする。

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