2010年 6月 16日 (水)

       

■ 〈過ぎ去りし日〜北上山地の写真帳〉7 竹細工 横澤隆雄

     
  昭和60年ごろ、川井村江繋(現宮古市江繋にて)  
 
昭和60年ごろ、川井村江繋(現宮古市江繋にて)
 
  昔、家で使うざる、かごなどを手作りするのは珍しいことではありませんでした。手作りするといっても、器用な人と不器用な人がいるので、その出来栄えにはさまざまなものがありました。

  買ったものと遜(そん)色ないものもあれば、一目で素人の作ったものだと分かるものもありました。

  私の父親はわりと器用な人で、何を作っても上手に作るものでした。ただ問題は材料の竹です。うちの集落には沿岸地方や県南地方などに見られるような竹林はありません。

  竹細工に限らず竹が必要なときは、竹やぶのある家からもらって来て使いました。材料に制限があったためか父親の作るものは小さめのものが多かったように記憶しています。

  何度か父親から竹細工を習ったのですが、不器用な私はいまだに小さなざるのひとつも作れません。私の祖父も私と同様で、竹細工などはほとんどできませんでした。曽祖父は器用な人だったと言いますので、器用さは隔世遺伝するものなのでしょうか。

  立派な竹林に出合うと、こんな竹があったら父親はどんなものを作っていたのだろうかとつい考えてしまいます。

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