2010年 7月 14日 (水)

       

■ 〈過ぎ去りし日〜北上山地の写真帳〉11 横澤隆雄 霧の朝

     
  霧の朝、昭和60年ころ、川井村区界(現宮古市区界)にて  
 
霧の朝、昭和60年ころ、川井村区界(現宮古市区界)にて
 
  朝早く国道106号を車で走ると、区界峠の付近で霧の朝に出合うことがあります。霧が発生する気象条件は秋が多いのでしょうが、区界峠は標高が高いためなのか、季節に関係なく出合えるように思います。

  春には新緑に囲まれた兜明神岳が霧の中にそびえ立ち、とても美しく見えます。夏には鬱蒼(うっそう)とした緑が霧に包まれ、秋には色づいた木々が霧の中から現れて、とても幻想的に見えます。

  「早起きは三文の徳」とばかりに写真を撮ろうと思い、適当な場所に車を止めてカメラを取り出したころ朝霧は気まぐれにその姿を変えて、なかなか思うように撮らせてはくれません。

  その朝霧の中にも当然のことながら人々の営みがあり、写真を撮る者にとっては大変な魅力です。霧の中での春耕、霧の中で収穫作業と、何度も写真を撮らせてもらいましたが、いまだに納得できる写真が撮れないまま時間だけが過ぎてしまいました。

  今年こそはと撮影場所を求めて霧の中をさまよい歩く自分の姿こそ「五里霧中」という状態なのかも知れません。

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