盛岡タイムス Web News 2010年 10月 19日 (火)

       

■ 〈夜空に夢見る星めぐり〉266 八木淳一郎 望遠鏡教室その4

     
  雲海の上に躍り出たプレアデス(スバル)、ヒヤデス(横向きのV字型星団)、オリオン(遠野市高清水で)  
 
雲海の上に躍り出たプレアデス(スバル)、ヒヤデス(横向きのV字型星団)、オリオン(遠野市高清水で)
 
  子どもに望遠鏡を買ってあげたいが、どんなものがいいでしょう、とたまに聞かれることがあります。これが実は簡単なようで難しい質問なのです。予算にも左右されますが、同じ価格なら少しでも大きな望遠鏡がいいだろうと思って粗悪なものを選んでしまい、さっぱり良く見えないために興味を失ってしまう、といった例も少なくありません。

  理論と実際のギャップの典型例です。そういう意味ではブランドは大切な要因です。

  かつては、知る人ぞ知る粗悪品メーカーの御三家というのがありました。そこのカタログを取り寄せて眺めているうちは、自作用の部品なども載っていて夢が膨らむ良さもありました。

  しかし実際に完成品を買った人の多くは、何とも悔しい思いをしたはずです。

  筆者も高校のクラブで接眼レンズを注文したことがありましたが、通常、光学製品は内部のつや消し塗装がしっかりとしていて、配送時の梱包も厳重になされるべきですが、某粗悪品メーカーでは内側もピカピカ光っていて、しかもそのまま封筒にごろんと入れて送ってきたのです。当然、見え味は推して知るべしです。

  ニコンにも注文したことがありました。大きな箱に入って送られてきたレンズは、黒のつや消し塗装ももちろんすばらしく、見え味は抜群でした。

  望遠鏡に限らず、ブランドといいますと、贅沢(ぜいたく)品という意味に取られがちですが、本来は高い品質を保証しているものととらえるべきでしょう。光学機器が精密製品であることを考えればなおのことです。

  では望遠鏡の世界でのブランドとは?かつてはニコンも小型から大型までさまざまな望遠鏡を作っていたことがありましたが、現在はすっかり手を引いています。ただ、接眼レンズだけは最近再び作るようになりました。

  ペンタックスも小型のものも製造していましたが、今はやめています。何よりペンタックスは望遠鏡作りから始まった会社ですので残念な気がします。

  ドイツのツァイスもかつて小型のものを数多く作っていましたが、これも残念ながら中止しており復活がのぞまれるところです。

  こうなりますと、望遠鏡メーカーは一般の方々にはまずなじみのない名前がほとんどかもしれません。タカハシ、ビクセン、西村、三鷹、トミー、ケンコー、アメリカのテレビュー、ミード、セレストロンなど、ご存じないものばかりでしょう。

  ただ、ケンコーはカメラのフィルターなどで知っている方もおありでしょう。ビクセンもルーペや顕微鏡などさまざまな光学製品を作っているので、聞いたことがあるかもしれません。

  話が横道へそれてばかりですが、この続きは次回に。
(盛岡天文同好会会員)


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