盛岡タイムス Web News 2010年 11月 27日 (土)

       

■ 岩手競馬経営の将来方向検討会議が初会合 存廃条件の議論も

 県競馬組合(管理者・達増知事)は岩手競馬の経営安定化の方策を図るため、外部の有識者らで構成する岩手競馬経営の将来方向検討会議(座長・藤井克己岩手大学長、委員11人)を設置した。26日盛岡競馬場で初会合が開かれた。会議では「厳しい経営環境下で発売額や入場者数の確保」「発売額が伸びない場合でも安定的に経営できる収支構造、事業体制の確立」の方策について検討。今後毎月開催され、来年5月に課題可決の方策について提言をとりまとめる予定。

 委員は07年度に報告書をまとめた事業運営監視委員会(委員長・八木橋伸之弁護士、委員4人)の4人に、雨宮敬徳地方競馬全国協会理事、荻野洋日本レストランエンタプライズ会長、林晶子四季亭専務らで構成。

  達増知事は初会合の冒頭、「将来にわたり安定的に経営できるよう知恵を借り、具体的な方策を練り出すために設置した。今後も事業継続に全力で取り組みたいと考えている。競馬事業にととまらず地域資源としての価値や存在意義にも着目し、観光や文化などの観点からも幅広く意見、提言を」と訴えた。

  事務局の県から現状説明が行われた。07年に県、盛岡、奥州両市から構成団体融資330億円を受け、単年度収支均衡を基本に存廃基準を定めた計画に基づき事業運営が行われていること、12年度からの地方競馬共同トータリゼータシステムの導入やJRAとの協調策など新たな局面も紹介された。

  出席委員からは▽県内外への発信力アップ▽貴賓室など施設の有効活用▽IT化への対応▽売り上げ拡大策|について意見が集中した。発信力については市の広報紙や観光パンフレットへの掲載を提案する委員もいた。

  荻野委員は「東京で岩手競馬はだんとつの知名度。IT化の波に乗り、知名度を生かし、民間手法を少し取り入れればV字回復できる。このエリアだけを見ないで外国に目を向ければ重要な手段となりうる。最後のチャンスと腹をくくって臨むべきで、これまでの枠から脱却を」と主張した。

  公認会計士の下田栄行委員は「存廃条件は大きな足かせ、経営的に難しいところ。売り上げが200億円台と経済波及効果が大きく、本県に限らずとも大企業だ。単年度赤字になったら即終わりでは安定的な経営ができない。5年から10年の長期赤字はいけないという方向に変えていければ道筋が見えるのでは」と提案した。

  雨宮委員は「岩手競馬が地方競馬の平均値。岩手競馬の頑張りが他の地方主催者に影響を与える。逆に岩手がぐらつけば地方競馬もぐらつく。将来に向け、一度リセットした考え方が必要で、従来の踏襲だと将来が見えない。200億円を切っても売り上げに見合った体制を考える必要がある」と説いた。

  次回は12月22日に奥州市で開催。水沢競馬場の見学が行われる。

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