盛岡タイムス Web News 2011年 2月 2日 (水)

       

■ ワクチン無料接種へ 子宮頸がん予防など3種

     
  はしかの予防接種を受ける男の子。国では子宮頸がん、肺炎球菌、ヒブの3ワクチンも予防接種法上の定期接種に位置づける方向で検討が進む  
 
はしかの予防接種を受ける男の子。国では子宮頸がん、
肺炎球菌、ヒブの3ワクチンも予防接種法上の定期接種に
位置づける方向で検討が進む
 
  子宮頸がんや乳幼児の髄膜炎を防ぐ3種のワクチンの接種費用に対する助成を国が制度化したのを受け、盛岡市は7日から3ワクチンの無料接種を始める。滝沢村も高1女子の子宮頸がん予防ワクチンに限り2月中旬から無料で接種できるよう準備しているほか、矢巾町や紫波町も同様の対応を前向きに検討している。新年度からは県内すべての市町村が3ワクチンの接種を無料化する方向だ。

  同市は3種のワクチン接種にかかる今年度分の事業費約6300万円を1日に可決された10年度2月補正予算に盛り込んだ。

  国の助成の対象は、子宮頸がんにつながるヒトパピローマウイルス(HPV)へのワクチンと、乳幼児の細菌性髄膜炎などの原因となるヒブ(インフルエンザ菌b型)と小児肺炎球菌に対する2つのワクチン。いずれも予防接種法に位置づけられていない任意接種ワクチンで、自費のときの接種費用は子宮頸がんが4万5千円〜5万円(3回分)、ヒブ、小児肺炎球菌は1回当たり9千円〜1万1千円で負担が大きかった。

  国は、要望が多く緊急性が高いと昨年11月、10年度補正予算でワクチン接種を促進する臨時特例交付金(2012年3月まで)を決定。都道府県がこの交付金で3ワクチン接種のための基金を設け、接種にかかる市町村の事業費の90%の2分の1を補助する仕組みができた。

  本県は基金創設と市町村の持ち出し分の一部をカバーする県独自の補助金合わせて約12億円を2011年度予算に盛り込み2月県議会へ提案する。これを受けて、新年度からは、すべての市町村が3つのワクチン接種を無料化する方向で予算調整している。

  ■乳幼児や中高生がが対象

  子宮頸がん予防ワクチンは中学1年生(13歳相当)から高校1年生(16歳相当)の女子が対象。ワクチンは半年内に3回接種する必要がある。

  盛岡市の接種対象者は5368人(昨年10月現在)で、既に1回以上の接種を受けている人は残りの接種分を無料にする。高校1年生は今年度内に1回でも接種を受ければ、来年度の接種分も無料になる。

  滝沢村も4月からの無料化スタートでは補助事業の対象外になる現在の高校1年生約290人に対応するため、必要な事業費を2月補正予算に盛り込み2日の臨時議会で提案する。矢巾町も同様の方針だ。

  一方、ヒブや小児肺炎球菌の2種のワクチンの対象は0歳(生後2カ月以上)〜4歳児。ワクチン接種を始めた年齢によって接種回数に違いはあるが、0歳の場合、それぞれ3回接種後、翌年1回追加接種するのが標準。盛岡市は対象者が1万2437人(昨年10月現在)で、既に1回以上の接種を受けている人は残りの接種分を無料にする。

  ■久慈市などでは昨年から実施

  県内では久慈市や野田村など3ワクチンのすべて、または一部の接種費用の無料化を昨年から開始している。1歳の息子がいる滝沢村滝沢の岡田恵子さん(35)は「ワクチンがあるなら受けたほうが良いと思っているが接種費用が万単位。金額が金額なので考えてしまう。助成があればすごく助かる」と話す。

  県医師会の山口淑子常任理事(小児科)は「ヒブ髄膜炎は毎年全国で約600人、肺炎球菌による髄膜炎は約200人がり患していると言われる。発症件数は少ないが、いったんかかると重症化し、命に関わる怖い病気。ぜひワクチン接種を勧めたい」と話す。

  子宮頸がん予防ワクチンについても「ワクチンでがんが予防できれば、これに越したことはない。セクシャルデビューする前に接種すべき。ただ、ワクチンで、すべての子宮頸がんが防げるわけではないので、定期的ながん検診は必ず受けて」と呼び掛けていた。

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