盛岡タイムス Web News 2011年 8月 24日 (水)

       

■ 〈夜空に夢見る星めぐり〉288 八木淳一郎 メランコリックな秋空

     
   
     
  お盆が過ぎると、途端に朝晩涼しくなって寝心地が良くなるのが盛岡の気候です。今年も例年のように、徐々にではありますが暑さが遠のいてきている感じがします。

  ただ、わがままでしょうか、しのぎやすい一方で、一歩一歩冬に向かっているのだとの寂しい感も否めません。

  季節だけでなく星空もまた、幼少期、青年期を経て、壮年、老年期へと入っていく人生の移り変わりに似ているようにも思えます。地上の変化に合わせるようにして、秋風を伴いながら星空もメランコリックな様相を呈してくるから不思議です。これにはきっと、夜空を見上げるときの心の持ちようも手伝っているのでしょう。

  いずれにしても、夜ごと、明るい一等星たちが西の空に去って行き、変わって東の空に秋の星座たちが登場してきます。秋の一等星はみなみのうお座のフォウマルハウトただ一つ。しかもかなり低空にあるのでモヤの影響などで一層薄暗く、寂しくポツネンと光っています。ニックネームが「秋のひとつぼし」と聞けば、なるほど何やら余計わびしい感じに包まれます。

  こうしてだんだん落ち込んでいくのは「うつ」の初期、それともナルシズム?それとも「期待不安」というものでしょうか。崖の上を歩いているときに、落ちたらどうしようと思うとかえって断崖の方に体が傾いていくというあの…。

  おっと、見上げればまだまだ夏の星座たちが華やかに夜空を彩っているではありませんか。秋の星座は夜半過ぎてからの登場ですし。それに秋のひとつ星のフォウマルハウトだって魚の口という意味で、みずがめ座のかめからこぼれ落ちる、実は水ではなく、お酒を大きな口を開けて飲み込んでいるという、何とも滑稽(こっけい)な星座たちなのですから。よーし、フォウマルハウトには負けやせん、という「うわばみ」みたいな御仁もきっと多いことでしょう。そんなこんなで、まだまだ憂欝(ゆううつ)な気分に浸るのは早すぎますね。

  うつうつとした気分を吹き飛ばす次なるネタを。盛岡市子ども科学館のプラネタリウムの担当の方々のことですが、どうもあるうわさによると、秋の星座として登場するペルセウス王子似やアンドロメダ王女似、カシオペア王妃似といったイケメン、ベッピンぞろいだとか。もしそうならば、一体、職業柄そうなってしまうことってあるのでしょうか?

  万々が一、わたしは確かに見た!という方がいらっしゃったら写真を添えてご一報ください。ま、あくまでもうわさですから、あまり無理なさらずに。
(盛岡天文同好会会員)

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