盛岡タイムス Web News 2012年 1月 29日 (日)

       

■ 〈写真集「南部馬の里」〉40 遠藤広隆 「暴風林」

     
   
     
  尻屋崎の海辺には、防風林が植えられている。その林の前に馬が2頭、体を寄せてたたずんでいた。

  防風林の木立は、不整形で異様さを感じさせた。真っすぐに伸びた木はない。みなそれぞれにくねりながら天を目指している。耐えがたいほどの強風によるものなのか、乏しい太陽光によるものなのか。暗いジャングルで明かりを求めてもだえ育つ樹木のようにも見えた。

  天候が落ち着いているこの時、奥にいる1頭が少し振り返った。手前のほうが小柄なので、もしかすると親子なのかもしれない。なにやら気遣っているようにも思える。

  もうしばらくすれば天候は崩れるだろう。降り積もった雪を蹴散らすようなまたあの強い風が吹いてくる。

  防風林も馬も、確かに下北の冬を生きているのだ。

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